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悪魔も喘ぐ夜
*


 ズルリ…と重い意識が浮上した。

 頭がボーッとする。

 眠っていたはずなのに眠っていなかった

ような…泥の中を泳ぐような心地の意識は

まったく晴れなかった。



 だるい…

 ものすごくだるい…

 なんだかすごく…疲れる夢見た気がする

んだけど…



 夢の内容は掬い上げる前からこぼれ落ち

て思い出せないけれども。



 俺、何かしたっけ…?

 ………………あぁ、保健室でクロードに

色々と無茶苦茶されたんだった…。

 頭も体も重いし、こんなんで学校行ける

のかな…。

 …あぁ、しばらく行かなくていいんだっ

け…。


 重い体を引きずるようにして寝返りをう

とうとして、隣にいた麗に触れた。

 まだぐっすり眠っているのか麗の寝息は

深い。


「っ………?」


 下半身が気持ち悪い。

 濡れて下着が張り付いている感触が生々

しい。

 そろり…とそこに手を入れて、まるでお

もらししたようにぐっしょりと下着の中が

濡れているのを知った。


 嘘…だろ…っ?!


 こんな毎日のように誰かしらに手を出さ

れていて、どこに夢精するだけ余っている

のか…。


 とにかく布団や麗を汚さなかったのは幸

いで、重い体を引きずるようにして布団の

中から抜け出した。

 ガクンッと座り込みそうになってベッド

の縁にしがみつく。

 頭は重いし足元のフラつきは半端ないし

でとても今まで寝てたなんて思えない。


 とにかく学校には行けないんだから、今

日一日寝ておこう…。


 兄貴が帰ってきたら何をされるかなんて

…ゾッとすることは今は考えないことにす

る。





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あきゅろす。
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