悪魔も喘ぐ夜
*
えっ?な…に…っ!?
教壇からは相変わらず強力なα波を放つ
おじいちゃん先生が授業を進める声。
周囲から聞こえてくるのはシャープペン
がノートの表面を撫でる音。
それなのに、今自分は何をされているの
か。
混乱のせいなのか、それともダイレクト
な刺激があるせいなのか、眠気がとぶ。
ぬるり…
顎を掴む手に開かれた口の間に舌が入り
込んできた感触にはさすがにビクッと体が
震えた。
“やめろ”そう言いたくてクロードの肩
を押そうとした手首を掴まれて止められ
た。
それなら、と口内に入り込んで好き勝手
舐めまわしている舌に噛みついた。
「ッ…!」
甘噛む力よりよほど強い負荷をかけると
さすがに驚いたのか舌の動きが止まる。
“さぁこれ以上強く噛まれたくなかった
ら舌を抜いて”と顎の力を抜くと思惑通り
にクロードの舌は引き抜かれた。
やっ…た…!
初めて撃退に成功した高揚感に胸が躍
る。
やればできるじゃないか、と自分を褒め
てやりたくなった。
[*前][次#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!