悪魔も喘ぐ夜
*
「ふぅ…」
腰をかばうようにゆっくりと腰かけてよ
うやく肩の力を抜いた。
さすがに朝から…してしまうと、腰に響
く。
「おはよう、桐生。
大丈夫か?顔色悪いけど」
席に着くなり振り返った加我に心配され
てしまって苦笑いを浮かべるしかない。
確かに体はダルイし不調だけど、だから
って学校にこない訳にはいかない。
「はよ。ん、大丈夫。
ちょっと、寝不足なだけ…」
「…よう言うわ。
そないに甘い匂いプンプンさせて」
隣を見るとクロードが頬杖をついてこち
らを見ながら鼻で笑っていた。
今朝のことを見透かされたようでカッと
顔が火照る。
「甘い…?」
一方で不思議そうにしている加我がクロ
ードに説明を求める。
「加我、気にするな。
クロードは鼻がおかしいんだ」
全責任をクロードに押し付けて1時限目
の用意をする。
「ひっどいわぁ。
俺はこんなにも駆のこと好きやのに」
そう言いながら目が笑っている。
その目が何を言いたいのか、想像してみ
てもろくな言葉が浮かんでこない。
[*前][次#]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!