悪魔も喘ぐ夜
*
まだカーテンの外が暗い。
何時だろうと思って時計を見たらまだ朝
の4時前だった。
いくら夢見が悪かったといっても、こん
な時間から起きていたら授業中に寝てしま
う。
もう一眠りしようか…。
嫌な体の緊張が時間と共に解れてくる
と、麗の穏やかな寝息につられてうつら
うつらしてくる。
嫌な夢だったけど、嫌な夢はいいことの
前兆っていうし…。
まさか同じ夢は見ないだろう…。
欠伸を漏らすと瞼を閉じて再び眠りの底
に沈んで行った。
体が痛い。
起き上がると霧の中に倒れていた。
まさか…これさっきの夢の続き?
頭上を仰いでも濃い霧のおかげで空が見
えない。
落ちた時に強か体を打ち付けたのか、激
痛が走る体を引きずるようにして起き上が
る。
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