悪魔も喘ぐ夜 * 部活は夕方には終わり、各々がそれぞれ の課題を手に部室を出始めた。 加我も“用事があるから先に帰る”と言 い残して部室を出て行った。 俺も片づけを終えて帰ろうと鞄を掴んだ。 「駆、帰るん? ほな、一緒に帰ろうや」 「ん?うん…」 …そういえば、クロードってどこに住ん でるんだっけ…? ふとそんな疑問が浮かぶ。 聞いたことなかったかな、と不思議に思 いながら部室を出ながら話す。 「あのさ、今更だけどクロードってどこに 住んでるんだっけ?」 「うん?駅前の…マンションや。 駆が遊びに来たいんやったら歓迎する で?」 「あはは…。 さすがに今日は遅いし、遠慮しとく」 ウェルカムな空気のクロードに笑って首 を横に振った。 と、廊下に人影があった。 まるで誰かを待っているような影が。 「クロード様…」 黒髪で肌が白くてパッと見たら異国人 には見えないが、その目はグリーン色を している。 [*前][次#] |