悪魔も喘ぐ夜
*
キシッ…
ベッドのスプリングが軋む音に微睡んで
いた思考がゆっくりと浮上した。
「…?」
うっすらと瞼を持ち上げると、そこにい
たのは高校の制服を着た兄貴。
「おや…起こしてしまいましたか?」
先ほど二人がくれたのを同じ場所にキス
をされ、その唇は迷うことなく下へおりて
いって唇に触れた。
「んっ…」
昨晩味わうように舐めまわすキスをされ
たのを思い出して体が震えたが、柔らかい
唇の感触以外は何もなかった。
ほっと安堵の息をつくと共に体の力を抜
こうとしたら首筋を唇の感触が滑り落ちて
鎖骨の付近を生温かい舌で舐められた。
「兄貴っ、遅刻する…」
まだ時計は早い時間を表示しているけれ
ど、今からまた何かされるなんて体がもた
ない…。
「…そうですね。
駆を可愛がれる時間はこれからたっぷり
とあるんですから…」
珍しく聞き分けよく体を起こしたと思っ
たら、爆弾を耳元に残していく。
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