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悪魔も喘ぐ夜
*


 …おーい。

 兄貴、そのへんにしといたほうが…。


 しかしどうやって割って入っていいもの

か迷う。

 と、向かいに座っていた父さんと目が合

った。


「………」

「………」


 互いに苦笑いを浮かべて、考えているこ

とは同じなのを悟った。


 俺の為とはいえ…やれやれ…


「兄貴、もういいから…」

「セシリア、君もちょっと落ち着いて」


 立ち上がって声をかけたのはほぼ同時

で。


「俺、もう大丈夫だから。

 どうにかならないか、考えてみたいし。

 だからもう母さんと喧嘩しないでくれ

 よ。

 …サンキュ、兄貴」


 コツンとその肩に額をあてた。

 すると兄貴の手が髪を撫でた。

 子供の頃にしてくれたように。


 うっ、ちょっと恥ずかしいかも…?


 しかし思い出に浸る暇を与えれはくれな

かった。

 麗が離れた隙をつくように顔を寄せて囁

いてくる。


「…さっさと僕だけのものになってしまい

 なさい」


 …そういうこと今言うなよ…


 いや、今でなくても“うん”とは言わな

いけれども。





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