悪魔も喘ぐ夜
*
「ッ…。やらしいですね、駆は。
僕のを嬉しそうに呑み込んで…。
気持ちいいんですか?」
「ぁッ…」
問いに答える代わりに、軽く腰を揺する
兄貴の熱を締め付けてしまう。
もう…ちゃんと動いて…っ
軽く揺すられただけでは物足りなくて、
自分から腰を揺すってしまいたくなる。
こんなのおかしいのに…。
でも兄貴を怒らせたら麗が…。
快楽に引きずられて言い訳まで考え始め
てしまう自分が憎い。
違うっ。
麗を守りたいと思ったのはそんな邪な言
い訳の為なんかじゃない!
兄貴に動いて欲しいと思うのは、俺が…
きっと俺自身が…
しかし認めてしまえば、そこから先は歯
止めが効かなくなりそうで怖い。
心まで堕ちきってしまいそうで、怖い。
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