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悪魔も喘ぐ夜
*


「ん……」


 寝返りを打とうとして、隣のぬくもりに

触れた。

 ぼんやりとした頭で覚醒し、瞼を持ち上

げるとじっと見つめる双眸にぶつかる。


「麗…?はよ…」


 あぁ、いつもの朝か…と思いかけて、そ

れにしては体がやけに重いことに気づい

た。

 いつもはすかさず笑顔で抱き着いてくる

麗が動かない。

 何の表情も浮かべずにただじっと俺を見

ている。
 

 俺…何かしたっけ…?
 

 麗の態度、体の異常なまでの気怠さ。





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