Beautiful actress ☆
(2)




先に駐車場へと向かったスザクは、自分の車にもたれ掛かりルルーシュを待つ。これから現れる待ち人が、気分を損ね易いためか二人で逢うときは細かいことに気を遣っていた。



皇子様って言うよりワガママなお姫様だよね。
あれは…


腰に手をあて、深いため息をつく。




「悪い待ったか?」


ゆっくりと歩いてきたルルーシュはスザクの様子を伺う。


「うぅん、今きたとこだよ。じゃあ行こうか。」


そう言ってスザクは車の助手席の扉を開けた。


「ありがとう…」


小さくお礼を言い、車に乗り込む。すると直ぐにスザクも運転席に腰掛け発車させた。



「どんなレストランなんだ?」


先に話しかけたのはルルーシュの方だった。


「フランス料理のレストランで、内装もオシャレな感じだったよ。」


「行ったことあるのか?」


「まぁね、下見に行っただけなんだけど。君の前で失敗はできないから。」


ルルーシュをじっと見つめると、ふいっと顔を窓ガラスの方へ逸らされてしまった。


照れ屋なんだから…
でも真っ赤な耳が嬉しいって言ってる。


「着いたよ。」





まるで召し使いのように助手席のドアを開けルルーシュに手をさしだす。


「さぁ行こう。」



スザクのカッコよすぎる笑顔に視線を泳がせたルルーシュは小さな声で返事をする。
王子さまのようなスザクにエスコートされ、ルルーシュはレストランへと入っていった。





「どうだった?満足してもらえたかな?」



ディナーを済ませた2人は話をしながらレストランを後にする。


「まぁまぁだった…」



君のまぁまぁは結構良かったってことだね。



「そっか、良かった。」


柔らかく微笑んだスザクに不覚にもドキッとしてしまうルルーシュ。




「ねぇ…ルルーシュ。」



「えっ?」


すっとスザクの腕が腰に回されたことに驚き、ルルーシュはスザクの顔を見つめた。



「この後家来ない?」





いつもより少し低い声で囁かれたら、もう抗えなくなる…

抗う気もない…

だって本当はそう言って欲しいと思っていたから…



その問いに手を握ることで答えたルルーシュは、誘われるままに彼の部屋へとなだれ込んだ…











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