little garden ☆
〈4〉
その日2人は一緒に眠った。といっても同じベッドというわけではなく、同じ部屋で。 それでもとても嬉しかった。ロロにとって忘れられない日になったに違いない。
「じゃぁお休み兄さん…」
「おやすみ…」
明かりを消して、眠りにつく。
眠りたくない…
今日が最後なら、ずっと兄さんを見ていよう…
目に焼き付けて、いつでもあなたを想えるように…
迎えた朝。
その日の天気は快晴。澄みわたるような青空だった。
「会えなくなるわけじゃないから…」
外まで見送りに来たロロにルルーシュはそう言った。
「何かあったらいつでも帰ってくる。俺達は兄弟なんだから…」
「うん。いってらっしゃい兄さん…」
「行ってくる…ちゃんとご飯食べるんたぞ!!」
「分かってるよ。僕だってもう子どもじゃないんだ。」
「それもそうだな…」
ルルーシュは自分は過保護だなっと小さく自嘲した。
「じゃぁ……また…」
「うん!!」
その言葉を最後にルルーシュは愛する者の元へと向かう。
少年は一度も振り向かなかった。
自分の可愛い弟が泣いているのが見なくてもわかったから…
振り向いてはいけないと思った。
ロロ…
ごめんな…
選んであげられなくて…
ルルーシュは足早にスザクの家へと向かった。この迷いを吹き飛ばしてほしい。今すぐに…
「ルルーシュっ!!!」
スザクの家に着くと、彼は外で待っていてくれたようで、すぐにこちらに気づき出迎えてくれた。
「待ってたよ…ルルーシュ…ずっと待ってた…」
そう言ってルルーシュを強く抱きしめる。
「スザク……会いたかった……」
それに答えるかのように、ルルーシュもスザクをぎゅぅっと抱きしめた。
「これからずっと一緒だね…もう淋しい夜を過ごさなくていいんだ…」
「あぁ……ずっと一緒だ…」
涙がでそう…
きっと迷いなんてもうない。だってこんなにも幸せな気分になれるんだ。ただ同じ時を刻むことがこんなにも嬉しいのだから。
自分がどれだけ相手のことを愛しているかが手に取るようにわかる。
「さぁルルーシュ中に入って!!ここがこれから君の家だよ!!」
決して豪華な訳じゃない。でもそこがルルーシュにはお城に見えた。希望のいっぱい詰まった…
一日中かけていろんなことを話した。今までのこととか、これからのこと。
授かる子どもの話を。
「君に似るといいな。」
ぼそりとスザクが呟く。
「ダメだ。俺はお前に似てくれた方がいい!!」
なんて言い争ったりして。
「でも2人の子なんだから、お互いのいいところをとってくれるといいね。」
「それはそうだな…」
「髪は黒で瞳の色は紫がいい!!」
「俺の方ばっかりじゃないか…」
さっきお互いのいいところをと言ったばかりなのに、もう違うことを言うスザクに呆れる。
「だってどれも外せないから♪」
俺もだよ…
そっと心の中で呟いた…
一日中共に過ごし、夜を迎える…
「緊張するな……」
恥ずかしそうにベッドに顔を埋める。
「うん…でも…嬉しいって気持ちの方が強いよ…」
優しく微笑み、ルルーシュにキスをする。
慈しむようなくちづけ。
身を清めた2人は一糸纏わぬ姿で重なりあう。
何度も繰り返されるくちづけに少しずつ息が上がっていった。
「ルルーシュ。僕のものだ!!全部!!」
感極まって今までで1番深いキスをする。 それが始まりの合図。
「ん……んん…んっ…」
ルルーシュの潜った声が静かな部屋に響く。
はぁ……はぁ…
どんどん息が上がっていく。
ふいにスザクは自分の性器をルルーシュのそれに擦り付けた。
「あっ……スザクっ///」
ルルーシュはぎゅっと目を瞑り、性急な行為がもたらす快感に堪える。
「…はぁっ……あァあ…ん…ふっ…あぁん…」
「んっ…ルっルーシュ!気持ちいい?」
スザクの問いに答える余裕がない。ルルーシュは一気に絶頂への階段をかけ上がった…
「んんんっ―――――」
その瞬間ルルーシュの細い体が弓なりにしなった。
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