お仕えします♪
【2】
「お兄しゃま、ナナリーのこと忘れないでくらしゃいね…」
目をウルウルさせて上目遣いにルルーシュを見やる…
あぁナナリー俺のAngel☆
「忘れるわけないだろう?いつもナナリーのことを考えているよ。ナナリーも元気でね。次に会うときは……そうだな、少し背が伸びているかもしれないね。」
そう言って、ナナリーの頬にちゅっとキスをする。
その途端にカァァと天使の頬が高潮した。
「おいおい、まるで恋人同士だな。父さん妬いちゃうぞ!!」
「ナナリーは本当にルルのことが好きね。」
ふふっと笑いマリアンヌがナナリーの頭をなでる。
「うん♪ナナリー早く大きくなってお兄しゃまのお嫁さんにしてもらうの///」
「あらあら。」
微笑ましい光景。
4人は暫くの間、家族団欒を楽しんだ。
「じゃあルルーシュ行ってくるな!!戸締まりはしっかりしろよ?執事くんとは仲良くな。あと半時間くらいで来てくれる予定だから。」
「分かったよ!父さん達も気をつけてね。じゃあ行ってらっしゃい。」
ふぅ……いざ1人になってみると静かなもんだな…
いつもは何かと騒がしいから。
それにしても執事ってどんなやつだろうか…
まだ高校に通ってるって言っていたから、同い年くらいだと思うが…
名前は………
枢木スザク…か…
変わった名前だな。
まぁ父さんの知人だと言っていたし、賤しい家柄ではないだろうが…
同年代くらいならもしかしたら友達になれるかもしれないな…
別に友達がいない訳じゃないが、半年間も一緒に暮らすんだ。仲はいいに越したことはない。
嫌な奴じゃないことを祈ろう…
そんな事を考えていた時、聞き慣れた呼び鈴がなる。
チャラララチャラァン…チャララララン…
来たか。
ルルーシュはゆっくりと玄関の方へ向かって歩き出した。
「はい?」
少しだけ緊張している。
それは向こうも同じだったらしい。
「あのっ今日から此方で執事を務めさせて頂くことになりました枢木スザクですっ!!」
若干声が震えている…
大丈夫だろうかこいつ…
「今開けます。」
扉の前までいって鍵を外し、重い扉を開いた。
そこに立っていたのは栗色のフワフワした髪に緑の瞳を持つ美少年だった。
「あっ…はっ初めまして!!今日からあなたの身の回りのお世話をすることになりました枢木スザクです。宜しくお願いします。」
少年は挨拶を終え、ペコッとおじぎをした。
見た目は〇、いや◎といったところか…
第1印象はなかなか良かったらしい。
「俺の名前はルルーシュ・ランペルージ。こちらこそ今日から宜しく。」
そう言って女の子ならこの笑顔を見れば誰もが虜になってしまうだろう極上の微笑みを向ける。
ほわん―…
スザクも例外ではなかったらしい…
ルルーシュの顔に釘付けになっている。
「どうかしましたか?」
見詰められる理由など百も承知だったが、白々しくルルーシュは尋ねた。
「いっいえ!!!その…凄く綺麗な人だと思って…」
「ふふっそれはありがとう。こんなとこじゃなんなんで、中に入って下さい。」
「はい!!
!!」
赤くなりながら、スザクはルルーシュの後に着いて行く。
「歳はいくつなんですか?見た感じ俺と同じくらいかな?」
歩きながら質問を続ける。
「僕は17歳です!!ええっと…」
「ルルーシュでいいよ。」
「じゃっじゃあ……ルルーシュは?」
「俺も17だ。同い年だな。歳も同じだしこれからは敬語は遣わなくていいよ。堅苦しいのはあまり好きじゃないんだ。」
「そっか!分かった!僕のこともスザクって呼んでね!!」
「あぁ分かった!!」
ルルーシュが微笑む度にスザクはドキドキを隠せない。
「じゃあスザク、スザクはあの有名な執事養成高校に通ってるんだって?父さんからきいたよ。スゴいな。」
凄いとはこれっぽっちも思っていないが、こういうのは最初が肝心だからな…
とりあえず褒めておこう。
「そんな、僕なんか全然すごくないよ!!!!ルルーシュの方が、あの名門校のアッシュフォード学園に通ってるんでしょ?そっちの方が凄いよ!!!!」
分かってるじゃないか。
俺の執事をできてお前は幸福者だよ。ありがたく思え!!
部屋につきソファーに向かい合って座る。
「紅茶でもいれてくるよ。」
ルルーシュが席を立とうとした時、スザクがルルーシュの手を掴みひきとめる。
「待って!!それは僕の仕事だから!!」
「あっ、そうだったな。ならお願いするよ。」
「うん♪」
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