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天気は晴れ。
最近オレ達、凛々の明星は貴重な合成素材を求めてギガントモンスターを倒すことを目的とし、各地を点々と文字通り飛び回っていた。

「今日は…テムザ山のプテラブロンクでいいかな?」

「そうね、いいんじゃないかしら」

「だとしたらここから東ですね」

「そうですね、気をつけていきましょうエステリーゼ様」


カロルの問いにジュディやエステル達が答えを返していく。
それはまぁわかる。
それはわかるのだが。



「いや、ちょっと待て」

「何です?ユーリ」

「何か、おかしくねェか?」

「何がおかしいんだ、ユーリ」

「…どう考えてもお前の存在だ!!」


何でお前が此処に居るんだよ!と、
オレが叫ぶように言うと、そいつはきょとんとした顔で答えた。(ちなみにオレ達はバウルで空を飛んでいるはず、)


「何でって…ユーリの隣に僕が居るのは当たり前だろ?」

「いや、何でそれが当たり前って事になってんだよ馬鹿か?後ろ見てみろフレンお前の部下若干引いてっから」

引いてる…って言うか、疲れきった様子だったが。
俺の言葉を聞き部下の方に振り返ったフレンは、そいつらに笑顔で何かを言っていた。


そういえば…何であいつ、あんな爽やかな笑顔だせんのかね。
なんつーか…キラキラしてるような、いや、まぁ どうでもいいんだけど。



その笑顔を向けられた(おそらくフレンの事を好きであろう)恐い猫目のねーちゃんは真っ赤になっておじおじしている。
(そりゃ、あの顔でなんか言われても言い返せないよな)

もう一人の部下のリンゴ頭にいたっては、もうどうでも良い、といった様子でフレンの言葉に頷き耳を傾けていた。



「…ってゆーか、お前らもお前らだ」

「何がです?」

「なんでアイツが居ることに普通に順応してるんだよ」

「だって、あなたが居る所に彼はあり、でしょ?」

「そうそう!僕、なんかもう馴れちゃったよ!」

「あのな…」


ねー、と声を揃えて確認し合う仲間達を見て小さく溜め息をついた。


「リタとおっさんは?」

「アタシは別に…。邪魔にならないなら居てもいいんじゃない?」

「おっさんは何か複雑なんだけどねー」


まぁ譲ちゃん達が気にしてないから、気にしない事にするわ、と、
こういう事には面倒臭がりそうな二人までもがエステル達と同意見。

いや、どう考えてもおかしいだろコレ。
何で全員そんな割り切ってんだ。



ちなみにフレンの部下の奴等に同じ質問をした所、
「私は隊長が貴様の所に行くと言って聞かないから…!!」
とか
「こないだみたいな、後をつける・草むらから覗く、といった行為より今のほうが断然マシです。」
とか言っていた。

や、やっぱり何か違うって。



「さぁユーリ、気をつけて行こうか」

「いや、お前ついて来んのかよ」

「大丈夫、僕とユーリが組めば倒せない魔物なんていないよ!」

「そんな心配してないっつーの!ちょ、腰に腕回すな!」

「ユーリ…」

「近い!!」























「ふふ、やっぱり二人揃うといい感じね」

「はい!とても美味し…微笑ましいです!」

「エステルあんた…」

「はぁ…おっさんは悲しいわ…」




そんな会話が聞こえた気がした。






カー

(あぁもう誰かこいつら何とかしてくれ!)






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