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Cheeks goaf
貴方のでこをはたきたい


ぺち!


「…いい音」

とあるラジオの収録後。
森久保祥太郎は目の前の男のでこをはたいて呟いた。


「祥太郎…」
でこをはたかれた男はスッと片手を祥太郎につきだした。

「なんスか?」
「僕のでこは高いんだ」

じと〜と見つめる男の戯言にふ、と笑みがこぼれる。

「じゃぁ、はたき放題でおいくらですか?関さん」
「や、やめろよぅ!まだはたくのかよぉ!」

でこを両手でガードして関俊彦は「全く〜」と渋い顔をした。


俊彦の一挙一動が可愛らしく思えてしまうのは恋をしているからだ、と気づいてはいるものの、気持ちを口に出すことはできない自分を臆病だと祥太郎は思う。

この関係性を崩したくないのだ。

つかず 離れず 現状を維持するためには告白なぞできるわけがないのだ。

「祥太郎?ぉーい、祥太郎??」

俊彦が心配そうに祥太郎を除き込む。

「なにぼうっとしてるの??大丈夫??」

「何でもないですよ、さ!帰りましょうか」

へらりと笑って祥太郎はその場をあとにした。


「あやしい…」
残された俊彦は渋いかおで呟いた。

「祥太郎ッ!」

廊下を歩く翔太郎にストップをかける。
振り
向いた祥太郎のおでこを俊彦はぺちっと叩いた。

「いたっ」
「祥太郎、何かあったの??関さんでよければ相談にのるよ??人生の先輩としてドーン!と…!」

俊彦の優しさに自然に笑みが溢れた。

「…関さんて、本当に………」

「ん?なに?」

「…いや、なんでもないです」
愛しいなぁと祥太郎は思う。


「関さん」

「ん?」

「ちょっと、目、瞑ってもらえません?」

「目??いいよ!」

ぎゅっと眉間しわをつくりぎゅっと目をつぶる俊彦

その俊彦の無防備なおでこに
祥太郎は静かにキスをした。


「??」
「はい、終わり」

「祥太郎?今のって…」
「なんか関さんのおでこ見てたらちゅーしたくなっちゃって。ごちそうさまっス」


これは細やかな告白だ。
軽いノリで言えば冗談だと捉えてくれるだろう。



「じゃ、また明日に!」


関さんは

冗談だと思ってくれてるはずだ。



でこを抑えた俊彦が少し赤い顔に見えるのも

きっと


気のせい。





110820.End

***********
祥太郎×俊彦。
デコチューがテーマ!
もっと可愛い感じにしたかったんだけどなぁ…!

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