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Cheeks goaf
君の手
―――手相ってその人の人生が見えるって…知ってます?


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 君の手
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「子安、子安、僕のも見てよ〜!」
昼下がりのスタジオに、関俊彦と子安武人の二人は弁当片手にわいわいと話をしていた。
どうやら武人が手相を読む本を買ったしい。
俊彦は興味津々で武人に手をずい、とつきだして見せた。
「俺が見るんだから、高いからね」
「え〜割引きかせてくれる?」
「どうしようかなぁ」
俊彦の手をとりまじまじとみる武人。
「ふむふむ。関さんの生命線は結構短いみたいですね」
「どれ??」
「この…ここの線が生命線なんですよ」
つい、と親指のつけねの膨らみにそった線をなぞる。
「子安は?」
「俺は結構長いんで」
ずいと自分の手のひらをみせると
「しぶといやつだなぁ…」
と俊彦は笑った。
そのくったくなく笑う姿が武人は好きなのだ。
「関さん、総合で手相みましょうか」
「みれんの?」
「もうこの本読み終えてますから」
「じゃぁお願いしようかなっ」
また手を差し出す俊彦。
その手をとり俊彦に顔を近づけながら手相を読む。
「え〜と、寿命はさっき言ったから…」
「金運は?どう?どう?」
「金運はっと…ん〜〜〜いい線はなさそう」
「健康運は?」
「多少体調の上がり下がりはあるけど…別段大きな病気にはかからなそうかな」
「あっ、じゃあ恋愛運とか!」
にこやかに言う俊彦を武人は恨めしく思う。
だって好きなのだ。
俊彦を好きなのになかなか言い出せない自分の臆病さにも悔しさを覚えるが
俊彦だって少しは気づいてもいいんじゃないかと思う。

武人は一息ついてから
手相を読んだ。

「恋愛運は―――――――

…――近いうちに貴方に好意を抱く人が現れる。」

「へぇ。手相だけでそんなこともわかるんだぁ」

「…近いうちっていうか…今目の前にいるんだけど…」

「え?何?子安ごめん何か言った???」

ぼそりと呟いた言葉は俊彦の耳には入っていなかった。

「なんでもないです」
「???」
「はい、手相終わり!」
「え〜〜っはやくない??他にも聞きたい!」
「その本あげますから自分で読んで下さいよ」
「えっいいの?」
俊彦は本を手にとりうきうきとしている。
本をペラペラとめくって

「あれっ」

一言。

「子安〜恋愛運のページってどこ?」

「………。ほんと…あんたってひとはぬかりないよね…」

きょとんとする俊彦に
子安は困ったように笑った。


End.
H23.03.01☆あとがき:
オチがイマイチでしたがつまりは恋愛運のとこを子安が勝手につくってよんでいたってことですん(´_J`)わかりにくくてすいまめん::因みに最初は手相みながらちゃっかり唇うばっちゃう子安とかかいてたりしたんですがなんかな…ってなってボツに。いま思い返せばもう少し子安幸せにしてもよかったかもなぁ〜\(^3^)/お読みくださりありがとうございましたッ

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あきゅろす。
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