星屑の在り方
(銀魂/銀時)裏切りの深層心理
「なあなあ、銀さんやぃ。ちょいとドライブに行かな〜い?」
「は? いや、別にいいけど……なぜ?」
「気分的に。ついでに甘いものご馳走するぜ、銀さん」
「よし、さっさと行くぞ早くしろ」
「やだもう単純」
◇ ◇ ◇
「……、…………、っ!!」
「お、ここに新しくコンビニ出来るんだ〜」
「おいおいお〜い? ザビ子さんよ〜い?」
「ありゃ、ここのパチ屋潰れてるよ、不景気の波がこんな所に現れるなんて、お偉いさん方しっかりして欲しいよなァ」
「うおぉぉいザビ子!! 俺の声聞こえてるよなぁ!?」
「うっさい、助手席で怒鳴るな銀さん。なんだよもうんこ投げつけて来るゴリラめっさ怖い」
「そんなお通語使うな余計腹立たしいから!!
つか、お前なにサラッと運転してるの? なんでお前が運転してるの!?」
「え、流れ的に。だってなんとなく話の流れを汲んだらこうなった」
「どんな流れ!? そんな流れ作らなかったよな俺!! つか、お願いだから前見てェエェェエエ!?」
「あ、っと危ない危ない。危うく事故る所だった!」
「危うく所か現在進行系で事故りそうだからな!! つか、何故に右側走行ォオォォオオ!!??」
「ありゃ、いつの間に。よし、とりあえず前方から来る車を避けなければ」
「避けるんじゃなくて左側走れよ!? なに蛇行運転してるの!!」
「え? 車って右側走るんじゃないの?」
「おいこら待てやお前ここは江戸だぞ!! いやなにキョトンって顔してるんだよ!!」
「へぇ〜、江戸って右側走行じゃないんだ」
「お前何人!? お前どこの星で免許取得したの!?
とりあえずお願い左側行って左側ぁぁぁぁ!!?? あとスピード落とせ! 今何キロ出してんだお前は!?」
「ん〜、100って所に針がいってる」
「それ百キロって事ォオォォオオ!! 一般道で百キロ出すなァアァァアア!!!」
「大丈夫、まだ百キロしか出してないから」
「百キロ『も』出してんだよ!!?? 気付け、ねえ、気付いて!?
なあマジでお願いだから一回ゆっくりブレーキ踏んでくんねぇか!?」
「………………」
「いや違うから、それウインカーだから!! なに“これかな?”って感じ押してるの!? 今さりげにカチって良い音したし! カチカチさしてんじゃねぇよウインカーだからねそれ!!」
「ブレーキ……ブレーキ〜〜〜〜……ん〜ふふ、なんだろ、どれかな、これかな?」
「違ァァァアアァう!!! なに窓キレイにしてんだ水出してどーすんだ!! って、それギアじゃねぇからァアァア!!」
「え、違うの? いやァ〜……」
「褒めてねぇ、俺今褒めてなかったよねザビ子!? ていうかハンドルから手ぇ離すな!!!!」
「あ、いっけね」
「止めてェェエエ!!! お願いだからブレーキ踏んでくれってェエエ!!」
「ブレーキブレーキ、んーと、これかなっ?」
「だあァアァアァアア、おもくそアクセルゥゥウウ!!!」
「ひゃっほーう、地平線の彼方を君に届けるぜー」
「ハイにならないでブレーキ踏めってぇぇぇぇ!!!!!!」
◆ ◆ ◆
「……ん…………さ」
「う────ん……」
「っ……ぎ…………ん……?」
「うぅ────……だから、それクラッチ……!!」
「おーい、銀さ〜ん」
「────────────────……ハッ!?」
「うおッ、びっくりした……なんだよ大丈夫かお前、だいぶ魘されてたぞ」
「え……? ザビ子…………あれ、ここ、家……ゆ、め…………夢でよかった……!!」
愛の逃避行
ホントに夢で良かった。まだ死にたくない。
◆ ◆ ◆
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