星屑の在り方
(Fate/士郎)殺人級な味音痴
「料理の出来ない女の子ってどうよ」
「なんで俺に聞く」
「だって士郎、家政夫だから」
「違う、断じて違う」
「料理が趣味じゃないの?」
「料理は人並みに出来る程度だ」
「の割には男女共にたかられるよね、士郎の弁当」
「気が付いた時には蛻の殻になるんだよ……」
「それで、料理の腕が人並みと申すのか主は」
「…………生活に困らない程度、の料理の腕デス」
「言葉に逃げた」
「だいたい、なんでこんな事聞いてきたんだよお前は」
「そりゃあチミぃ、私より士郎の方がご飯美味しいからだよ。
っていうかね、私の方が人並みの腕前なんですよ私が普通なのですよ一般的なのです」
「そうかぁ? ザビ子の料理も美味いけどなぁ」
「出たよこの天然誑しが! だってさ遠坂は中華でしょ、桜ちゃんが洋風でしょ、そんで士郎が和風。
うわーい、この家には死角がないぜヤッホー!!」
「あー……確かに。みんな作るものバラバラだもんな……うん」
「私は、おやつというお菓子が作れるぐらいだし」
「美味いから良いじゃないか」
「でも、士郎や桜ちゃんや遠坂の方がジョーズなんだも〜ん。
お姉ちゃんは不服でーす、終いにゃあグレるぞー!」
「グレないで下さいお姉ちゃん。なんだってそんなに料理の腕前に拘るのかなぁ……?」
「────士郎の方が出来るなんて、嫌なんだもん……」
「……? 俺はザビ子の料理が好きだし、俺が美味いって思うんだから良いじゃないか」
「……最近士郎の誑しのスキルがホント上達したわ、マジでなんなのこいつ、うっかりときめいちゃったじゃない……」
女のプライドが許さないのだ!
「他の三人がノータッチな料理なんてあるのかなぁ……?」
「でしたらザビ子。私の祖国の料理なんて如何でしょう」
「……セイバーの祖国の料理ですか。死人が出るよ」
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