星屑の煌めき




(復活/雲雀)背徳という名の楽園





「やばみ。大型連休ですっかり阿呆みたいに忘れてたけど今日こどもの日、つまり5月の5日は……雲雀さんの誕生日じゃないDEATHか!!」

「お前彼女なのに忘れてたの?」

「彼女いないツナにはアレかもだけど彼女は彼女でも、私と彼は対等な関係ではないから忘れるのですよ?」

「なにその死んだ顔してドヤ顔。ドヤるか死んだ顔するかどっちかにしてくれよ」

「ドヤりたいけど日頃の苦労が顔に出る、雲雀さん顔イケメンでかっこいいけどなに考えてるか未だに分からんしそもそもなんで私と付き合ってるのかも分かんないし、え、罰ゲームなのか?」

「俺に聞かれても答えられる訳ないだろ、ていうか、そんなヒバリさんの彼女なザビ子は俺と居て良いと思ってんの?」

「えへー、だってプレゼントも何もケーキもアレもなんもかんもやってないから、会わせる顔がないというヲトメ心情汲み取れよダメツナ」

「そんなダメな俺に頼ってるお前はもっと駄目だけどな」

「やかぁしゃあ!! ふええ、こんな時ドラ○もんが居てくれたらナァ」

「現実逃避してる暇ないだろ、今から駅前のパーラーフルールケ ー キ 屋 さ んに行ってケーキでも買ってくりゃいいだろ」

「はぁ? 私雲雀さん甘いの好きかすら知らないんだけど!!」

「知るかよぉ!! 俺宿題片付けなきゃいけないからさっさと出てけよ!!」

「ツナ。宿題見てやる代わりに私をここに置いてくれ」

「えっ、マジ? ええええでもなぁ、彼女が自分の誕生日に他の男と居るのは男心的に良くないからやっぱ出ていってくれー!!」






◇ ◇ ◇







「────おのれツナの奴ぅ、なにも物理的に追い出す事ないのに……あとで吠え面かきやがれ。
むううう、しかしホントに私は何をどうしたらいいんだろうか……今日も普通に祝日満喫して出掛けてたわ……気合入ってるおめかしだわ……。
雲雀さん、甘いの好きかな……ハンバーグが好きっていうのは公言してたけど、甘いものかぁ。イメージ結びつかんなぁ。
とか言いつつ、パーラーフルールでしっかりケーキ買ってる私が居るのよな、無意識に買ってた自分めっちゃ怖い」

「────」

「あっと、ぶつかっちゃったごめんなさ────────」

「なにしてるの、ザビ子」

「私のような者が雲雀さんにぶつかってしまい誠に申し訳ございませんでしたーー!!」

「公衆の門前での土下座は流石にやめて欲しいんだけど」

「誠に申し訳ございませんただちに腹でも指でもツメてお詫び申し上げます!!」

「僕の話聞いてないね、その阿呆みたいな寸劇やめろって言ったの聞こえなかった?」

「はいすみません!!」

「で、君はなにをしてたの」

「はい、あの、そこのケーキ屋さんでケーキを買ってその帰りでございます」

「ふぅん。君一人でワンホール食べるの、なかなかに大食漢だね」

「いやあの、そのですね、違くてですね、恐れ多いのですが、本日は雲雀さんのご生誕日であらしゃりますでしょう、そのお祝いの品を贈呈する為にですね、買ったのです。すみません」

「へえ。そんな殊勝な考えが出来るんだな、ザビ子」

「…………あの、雲雀さん、甘いもの、平気な人でしたっけ?」

「────」

「はいすみません死にますごめんなさい生きていてごめんなさい」

「別に嫌いでもない。それ、食べよう、君んちで」

「うぶぇっ!? マジでか!!」





◇ ◇ ◇






「お邪魔します。わりと綺麗に片付いてるんだな、ザビ子の部屋」

「おっ、あ、有り難う御座います……あ、その辺適当に座ってください」

「椅子、借りていい」

「はいどうぞ。あ、ケーキ切り分けて貰ったんで、あとはお皿に移すだけで食べられます」

「そう。ありがとう」

「いっ、いいえ、お気遣いなくっ? どうぞ、召し上がってください」

「……」

「? どうかなさいましたか?」

「……いや、別に。今日僕街中歩き回ってくたびれてるんだ」

「あ、そうなのですか、それなのにわざわざすみません」

「そう、疲れてる。だからちょっと食べさせて、それ」

「ぶええぇ!!?? は、え、ちょ、な、え??!!」

「もっと可愛いリアクション取れない? ていうかそんな変な言葉遣いやめてくれよ」

「ぶふぇ、ちょ、待っ、色んな事が一気に来すぎてわけ分からなぃ」

「僕にケーキを食べさせてくれって言ったんだけど」

「そっからもう、なん、なんて言ったらいいんでしょうね、あの、どうしたらいいのか分からない」

「普通、食べさせるのが正解だと思うけど 」

「だって、あの雲雀さんがそんな事言うハズ」

「僕は今日君のせいであちこち歩き回ったから疲れてるんだ、その労いと贖罪を籠めて食べさせるのがベストだと思う」

「ええええ私のせいでって私何かしましたっけええええ」

「────僕の誕生日だっていうのに、君はどこほっつき歩いてたのかな」

「っは、その、誠に申し訳ございません…………誠心誠意を持って食べさせていただきます」

「早くしてくれる。疲れてるから甘いの食べたい」

「で、では失礼して…………ぁ、あーん」

「……」

「……っ、失礼しました……」

「うん、美味しい。流石パーラーフルールの初夏の季節限定ケーキ、ザビ子も僕に遠慮する事なく食べなよ」

「はい、では私もいただきます。……ん〜、あっま!! あそこのケーキ屋初めて食べましたけどこんなに美味しいんですね!」

「ザビ子、口の端に生クリーム、ついてる」

「ぶぇ、ど、どこですか?」

「ちょっと待って、今取るから────……」

「────────…………!!!!」















































あまいのは別腹。

「ぃ、いまいまいま、凄い自然な流れでちゅーした気がしますけど!!??」
「ケーキ美味しいね」
「あ、そうですね。……じゃなくて!?」







05/05 雲雀さんハピバ!































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