星屑の煌めき
(ラブライブ!/希)素晴らしき恋物語の果て
「希ー、なにしてんの?」
「お使いメモ取ってるんやで〜」
「お使い? 買い出し行くの?」
「なんか、ことりちゃんが衣装の材料が足りないとかで大至急買ってきてって、手が空いてるウチに頼んできたんよ」
「ほえー……うお、すげぇ買い物量だ、これ少し足りないとかの問題じゃねーぞ。
希、私も暇だから買い出しに付き合うよ、荷物持ちとして使ってくれ」
「ほんま? 助かる〜、ウチ一人じゃ流石にキツいかなって思ってたところなんよ」
「希には日頃何かと助けて貰ってるしその恩返しって事で。コツコツ恩を返していくよぉ」
「ふふふ、ザビ子ちゃんは義理堅いんやねぇ」
「ほうかねぇ、そうでもないよ。コレってどこに行けば揃うの?」
「ほんまは安いところで買うんがえぇんやろうけど、今あんま時間ないし、ユ○ワヤで揃えて来てってことりちゃんから会員カードと絵里ちから部費上乗せ料金預かったんよ」
「ユザワ○、秋葉にはないよね……ましゃか」
「せやで。ザビ子ちゃん察しええな」
「良かった私が今タイミング良く部室に来て!! ていうか希も希で一人で行こうとしない!! 少しは誰かを頼りなさい!!」
「ええー、なんか今ウチ怒られてるぅ〜?」
「怒っ……て、ない。それよりちょっとした遠出なら早く行ってラッシュに遭わないように帰ろ」
◇ ◇ ◇
「うん、概ね買えたかな。あとはメンバーそれぞれをイメージしたワンポイントアクセサリーを買うだけなんやけど────」
「おおおおおおおおお」
「ザビ子ちゃんしっかりして、そんなに重いんなら無理せんと帰ろか?」
「おおお重い訳じゃないんだ……こ、こんな……こんな可愛い物に囲まれて私ちょ、おおおおお」
「アカンこれ拒絶反応出とるな、アカンな、ザビ子ちゃん目を閉じて深呼吸しよか?」
「……スー、ハーッ」
「落ち着いたかな?」
「……ごめん。おかげさまで良くなった。うぅ、荷物持ちが足手まとい……希ぃ、ごめん」
「えぇよ、現に今ウチすっごい助かってるんやで」
「どう考えても足引っ張ってますけど私」
「そうかもしれないけど。ほら、基本的にウチはこういうの、一人で済ましちゃうから誰かと一緒に買い物って、凄い楽しいんよ」
「……のじょみぃ!!」
「うわ!! ザビ子ちゃん顔の穴という穴から色んな汁出てきとるよ!!」
「え、それはヤバい。ティッシュティッシュ……」
「……ぁ、案外冷静やね……ふふ、ザビ子ちゃんと居ると退屈せぇへんなぁ」
「ぶひーーーー!!!!」
「華の女子高生がなんちゅう鼻のかみ方してるん」
「……すん。よし、顔面崩れたけど買い物続けよう、希」
「えぇの? いやウチはもうこのまま帰った方がいいと思うけど」
「買い物途中で帰れませんて。みんなのアクセ、買わなきゃね」
「……せやね。責任感の強いところ、あるんやな」
「はい、えーまず次の衣装案。これがパジャマというのが、分からない」
「ふふ、ますそっからか〜。えぇよ、ちゃんと説明せんとイメージ湧かんもんなぁ。パジャマパーティーがモチーフで動物をイメージした衣装を作るんやで」
「ふーん、それぞれの動物とかあるのか。希は?」
「ウチ? ウチは狐さんやで、ほらこういう感じになるんやて」
「ほあ、かいらしいな、確かに可愛いけど。なんか個人的に希は狸の方が合う気が……今までの動物モチーフのせいかもだけど」
「狸さんは絵里ちやで〜、ウチと絵里ち、交換こしてるんよ〜」
「へえ〜、新境地開拓って感じかな。絵里の狸も、想像つかなくて不思議。
けどまあ、可愛いんだろうね、希がこんなに可愛いんなら」
「ザビ子ちゃんは時々ジゴロやなぁ」
「えっ、なにが?! なんで!? どこが!!」
「さぁてどの辺でしょうね〜、アクセサリー見て回ろか〜」
「ちょ、話を逸らさないで欲しいんだけど希ぃ!?」
懇々と笑う狐と、粛々と謡う君。
「衣装とはいえ、学校でパジャマ着てるなんて、変な感じ」
「おぉ、立体的になるとより可愛い。モデルが可愛いからなぁ」
「ほらぁ、まぁたそういう事言うんやもんザビ子ちゃん。ほんまジゴロでドンファンでいけずやなぁ」
「なんでぇぇ?!」
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