星屑の煌めき




(銀魂/真選組)斯くも尊き流星のさざめき
斯くも儚き生命の流れにて・続



「────という訳で、今日からお世話になります佳唯カ イです、宜しくお願いします!!」

「どういう訳だ!!?? おい近藤さん、俺ァこんな話聞いてないぞ!!」

「近藤さんならスナックすまいるに行きやしたぜィ。イイじゃねぇですかィ小姓が一人二人増えた所で問題はねぇでしょう。
テツだけじゃ書類整理終わりゃしねーって嘆いてたじゃあねェですかィ」

「それは、そうだが、普通俺に許可を取るだろ前もって申請するだろ普通!!??」

「副長っ、俺、書類整理でなら手伝えます!! こう見えて簿記検定一級持ってます!!」

「お、おぉ……悪いがちょっと待ってくれお前の事について今口論してるからちょっと黙っててくれ」

「ツレねェなぁ土方さん、全部押し付けちまえばいいのに難儀で律儀なこった」

「俺が溜めてる書類の大多数はテメーが起こした問題の後始末に関することしかねーんだよ総悟分かってんだろぉな!!」

「まーまー、副長落ち着いてくださいな、あんま怒ると血圧バーンて振り切れフルスロットルですよ。
とりあえずお茶淹れたんで一杯飲んで落ち着いてくだせぇや」

「……。はぁ、ったく、近藤さんも近藤さんでせめて事前に一言言っとけよな……報連相がなってねぇな、新しく局中法度に加えるか……」

「────ねえねえ沖田くん沖田くん、わたしなんで偽名使う必要があった訳?」

「────どうしようもねぇ馬鹿だねぇザビ子は、いいか、今でさえ小姓を新しくつける事に反対的な意見を取ってる土方さんだぜ、これでお前女で居てみろォ、黙って締め出されるのがオチでさァ」

「────なるほど。意外とちゃんとした理由だった。じゃあしばらくわたしは佳唯として生きろって事?」

「────お前の働きが認められた頃にネタバラしすりゃア、いいんじゃねぇか?」

「────それ余計怒られそう。ザビ子には戻れねぇ、しばらくザビ子スッピンは封印か」

「おい、お前」

「ぅへい!!??」

「この茶、お前が淹れたのか」

「へい、そうでがんす!!」

「動転のあまりキャラブレてやがらァ、落ち着きなせぇザビ子っ……じゃねえ佳唯。
確かに土方さんは鬼のようなおっかねぇ面構えをしてやがるが、根はチキンで幽霊にすらビビるとんだ雑魚でさァ」

「テメェ総悟いい度胸だな、剣を抜け、切腹しろオラ!!!!」

「ぅおぉ、落ち、落ち着い……怖ェェ!!! ゎわた、いや、ォ俺? にこの人のお小姓務まるかぶち不安じゃー!!」

「落ち着きなせぇよお二人さん、俺は切腹なんてしねーしこの人の小姓お前なら務まるぜー」

「いや庭先を刀を鬼の形相で振り回しもって駆ける人に追い掛けられとる沖田くんにゆわれてもなんの安心も落ち着きもなかろ!?」

「あーっと、アレを見なせぇ土方さん。土方さんの蛮行を目の当たりにして都会に夢見て名を馳せに来た幼気な少年泣かしてやんのー」

「厳密にゆぅたら泣いちゃぁいないが、絶賛怯えとるんじゃがのぉ、男はそう簡単に泣いちゃぁ駄目じゃけぇ!!
つーか、副長!! お茶がなんです!? 俺、最後まで聞いてませんよ!!」

「俺に文句言うなよ!! 全部総悟がわりぃんだろうが!!」

「ひぃっ!!??」

「縮こまるな佳唯ー、ザビ子になってっぞー」

「なにぃ? ザビ子、だとぉ?」

「ぁ、ゃべ……っザビ子は俺の姉ですゥ!!?? 姉がお世話になりましたようです!!??」

「世話に、てか厄介しか持ってきてねぇけどなアイツらは!!」

「ていうか、いつまで追いかけ回す気なんでぃ土方さんは、いい加減しつっけぇんだよ」

「そそそそそうですよ!!?? 落ち着いて腰を据えてお話しましょう!? 俺の寿命もそろそろ尽きちゃいますぅ!!」

「ッチ……話が一向に進まねぇか、総悟。今日は大目に見てやる」

「ひゅー、自制の効く鬼の副長おっかねー」

「テメェ……!! ────いや、あいつのペースに呑まれたら駄目だな、あーったく、折角の美味い茶が冷めちまった」

「…………え、ぃぃいい今、副長、なんとおっしゃいました?」

「────丁度、茶坊主が欲しかったところだ。暫くなら面倒見てやらァ」

「……っ、良かったー、俺初奉公にて初解雇かと思いましたー。お茶の腕前は認めてもらったっつー事てすよね?
お茶ならゎた……俺得意なんで、役に立ちますよー。書類も片付けられるんですよ!」

「ああ、ま、書類は任せられねぇが休憩の一服を頼む」

「良かったよ沖田くーん、なんとかなりそー。しばらく雨風凌げるし飯付きだしやったね!」

「給仕もやれよ」

「沖田くん、俺、飯炊き出来ると思う?」

「3分で人が死ぬぜぃ」

「試してみようよ俺の腕前信じてみよう、やった事ないけどやってみる」

「よし、お前故郷く にけぇれ」


























































初めてのお料理教室!
「────おぉ、意外に普通に美味そうに出来たよ?」
「問題は味でさァ、どら山崎、試しに食ってみろ」
「うええええ俺っすか!!?? 嫌ですよ死にたくな……すみません食べますご相伴に預かります…………はむ、むぐむぐむぐ……」
「どうザキくん、死にそう?」
「────え、めっちゃ普通に美味いんだけど」
「ちっ、面白くねェ、解散解散」
「褒めろよ沖田くん!! そこはわたしを褒めるところよ!?」


























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あきゅろす。
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