極楽蝶華
ユキヒト は にげだした!
琉崎を押し退けて
扉が閉まる前に中に滑り込んだ。
土足でごめんなさい。
そのまままっすぐリビング通ってベランダに出る。
柵を乗り越えるときに後ろを見るともう部屋の中に琉崎が来ていた。
速いよ;
ためらう暇無く飛び降りて、着地の際膝関節から全身へ衝撃を散らして吸収する。
『……だぁー。』
足がびーん、ってなってる。びーん、って。
直ぐに壁ぎわに走り寄り、建物から突き出た形のベランダに身を隠す様にして逃げた。
寮の裏側に行き、紙袋からカツラと眼鏡を取り出して急いでオタクになって。
足の裏はまだジンジンしてたが構っちゃいられなかった。
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!