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極楽蝶華
2
 


三階に上がる階段を駈け登ってる途中、一度後ろを振り返って琉崎との距離を測る。

……と、後ろを向いてる時に限って前から人が来たりしてて。

「わっ、」
『ぎゃわっ!!』

はい見事にこけるー。

俺の下敷きになってた人は高裏さんだった。

たびたびすいません……


立ち上がる前に後ろから首根っ子引っ掴まれて強制的に起こされた。

『……なんだっつーの、いきなり。だいったい、タイマンの喧嘩なんて両成敗だろ??いつまでも根に持ってんじゃねぇーよ。』

手を振り払おうと努力するが無駄に終わった。

まぁいかんせん腕力が違う訳で。



「……根に持つ?」

『そうだろ?じゃなかったら何で俺に固執して色々調べたりすんだよ。』



「違う。」

『っつーか放せ。手。』

「うるせぇ黙れ。んな事より……お前この学園にいるのか?」

この学園の奴らは人の話をまったく(以下略


『それこそテメェに答える義務はねぇーよ。』

 
いきなり壁に叩きつけられた。肩甲骨が、思いっきしごりごり当たって痛い。

『……ってぇな――』

‐ガブリ‐

『……っ、』

‐ガコッ‐


『――っってえな何すんだよ本当に!!イキナリ噛み付きやがって!』

琉崎は俺が蹴った向こう脛を、俺を拘束していない方の手で押さえている。

そら痛ぇーだろ。


唇を指で拭うと血が付いていた。
かなり強く噛み付かれたらしい。

『あーもー……何したいんだよ本当にテメェは。』

暫くカレー食えないじゃん。


「……うるせえ。素直に答えねぇからだ。」


奴を睨むと今度は喉輪かけて壁に縫い付けてきた。
やっぱりコイツ力強いわ。

『……だからテメェ放――』

‐ガブリ‐

『いっ……』

‐ガスッ‐

『……てぇ〜……!!!!だから何で噛み付いて来んだよテメェーはぁぁぁああ!!』

今度は右耳の下辺りの首を噛まれた。手で触るとやっぱり血が出ている。

今度は綺麗に回し蹴が入ったのでダメージはかなり大きいはずだ。ざまぁーみろ


先程から廊下で騒いでた所為だろう。左にある扉が開いて中から人が出てきた。


―チャーンス♪―

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あきゅろす。
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