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極楽蝶華
こいつともばったり
 


『……いや、部屋がね。近くなんだよ。うん。
声が漏れてましたよ?』


……無理っぽい。


『あ、俺、そろそろ晩ご飯作んなきゃ。
奈緒先輩、後よろしく。』


Bだっしゅ♪




二人が呼び止める声を無視して、一気に寮の中に逃げた。

そのまま二階にある談話室に行き、端の方の席に腰を下ろす。周りがなんかうるさいけど無視だ無視。

……はぁ。
とりあえず、(無駄だとは思うけど)オタクに戻って部屋に帰って夕飯を作ろう。実際そろそろそんな時間だ。


フリードリンクのメロンソーダ(機械が置いてある。タダと言うことだ。嬉しい。)をもう一杯取って、道中飲み飲み帰ろうかーと半ばぼけらっと考え事してたら角から出てきた人に思いっ切りぶつかってこけて全部自分にかかった。

『ぎゃわぁっ!!』


さっきまで冷やされていたメロンソーダは半端なく冷たかった;

全力疾走して火照った体には温度差が激しすぎ……
……一瞬心臓縮んだし。



「……ってぇなどこ見てんんだテメ……」

その乱暴な言動に顔を上げると
そこには




琉崎俊君が。(今会いたくない人ダントツ一位)

神様俺に何か恨みでもありますか??


向こうも俺が誰だか気付いたらしく、1〜2秒フリーズした後掴み掛かって来た。

下にうずくまる格好だった俺は、咄嗟に相手の足を払って飛び退いて逃げ出した――もちろん琉崎も追い掛けてくる。
……途中に【居た】障害物を5つ6つ薙ぎ倒して。


恐ェッツ!!

今喧嘩をおっ始めるのは得策でない(今日はたくさん走った後で疲れてるから確実に負ける)、と考えた俺は、逃げることに決めた。

えーとー。

さっき見たこの建築物の外観を思い出し、逃走経路を思いついて階段を駈け登った。

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あきゅろす。
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