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極楽蝶華
【構う】の真意
 





「……コラテメェ。
お前まさか何にも考えずに悠紀仁に纏わり付いてんじゃねぇーだろうな。」


「?……何の事?」



こて、と首を傾げる悠紀仁。


そうそう……そーゆー仕種はその人達の前でやってね。
ってゆーか俺巻き込まなかったら別に誰に向けてフェロモンだだ漏らそうが一向に構わないから。



「獅子緒の追っ掛けやってる子達は、獅子緒本人に構ってもらえない分嫉妬とか凄いんだよ。」

「……構う?」


あ、いや……そこ深く突っ込んで聞かない方が良いと思うなぁ、僕は。



「あぁ……でも、年明けてからここ半年くらいだっけ?それまでは物凄い構ってたよねぇ?」

「!……あぁ、確かに。」

と、何かを感じ取ったらしく面白そうな俊。



ハイ会長参戦しない!!



「あのッ!!」



と、そこで……大声で入る制止。



「も……もう生徒会でも何でもやるから……ッ
こ、これ以上……特にその先……言わないで、くださいッ……」



使い慣れない敬語に、途中圭介が言葉に詰まった。



「んん?
どうしようかなぁ〜♪」


「お・ね・が・い・シマス!!」



……成る程。

こう言わせるための……今までの伏線か。



愉快犯ではあると思うが、悠紀仁に獅子緒先輩の素行履歴を見せて【わざと】含みのある言い方をして煽ったのか。

そうでなければ、さっきからのイライラを全て八つ当たる為に真っ先に(悠紀仁でも解る様な)直接的な表現を使っててもおかしくない。



でも、俺的には誰が生徒会入ろうが誰の性遍歴が暴かれようが今この場ではどちらにしろ火の目を見るのは明らかなので非常によろしく無かった。

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あきゅろす。
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