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極楽蝶華
だって怖いもん
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で、こちら第二体育館。





「あー……疲れた……」

「悠紀……ユウ、もう帰る?」



久し振りのフルセットの運動に、元々持久力の無い悠紀仁。

休み休みやってるが3時間半のプレーでもうへとへとだった。




先程から息を切らして顔を赤くして舌を口から出したへたり顔に、欲情する先輩と悠紀仁を視界に入れる人間全てに殺気を放つ圭介にいい加減神経を擦り減らして憔悴しきった顔で尋ねる彰。



「んー?
……まだちっとイケるけど……」


「お……お願いだから帰るっつってくれねぇ?
俺実はサボりてぇんだ。悠紀仁が帰るなら上手く言って俺も帰っちゃうし。もう寮でゲームやんね?」




咄嗟の言い逃れに自分の部活皆勤記録まで破棄する彰。


それほど圭介からのプレッシャーは大きいらしい。



「なんだ。じゃあ協力してやるよ。」


「よかった……じゃあ、俺先輩達に言っとくから先体育館出て待ってて。
着替えてくる。」



なるべく早目に悠紀仁と圭介を二人にさせて自分に向けられる怒気を緩和したいらしい。



「うん分かったー。」



壁に寄り掛かり不機嫌顔した圭介に悠紀仁が近付き、一気に破顔したその表情に胸を撫で下ろす。




二人が外に消えて行ったことに気付いた何人かが彰の名前を呼んだ。


後輩は辛い所である。




だがしかし、圭介の怒りの矛先を向けられるよりかは数倍……いや、数十倍マシだ。





ダンクの際のヘソチラやディフェンスの際の軽い接触を奪われたあの人達に何か罰則を与えられそうだが……

この歳で入れ歯になる事を考えれば、部室掃除とボール磨きくらいなんてこたぁない。

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あきゅろす。
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