極楽蝶華 人間の好奇心 「……どこで見た?」 小さく静寂を破る声。 「え……ッて坂本行く気か?!」 「やめとけ死ぬぞ!!」 「お前親の会社継ぐんだろ?!」 まるで特攻隊の志願兵にかける言葉だ。 「……俺も見に行く。」 「保田?!」 「大丈夫だよ。……ホラ、物影から見てすぐに顔引っ込めれば……」 「……行く?」 「あぁ……」 「俺も……自分の頭がおかしくなったんじゃ無いか……確かめに行く。」 皆一様に好奇心は抑え切れぬみたいだ。 「……で、本田。何処?」 「この先の談話室前……」 その4人の背中はさながら死地に赴く様に哀愁を漂わせて(笑) [*前へ][次へ#] [戻る] |