極楽蝶華
3
「待ってて」
と言う奈緒先輩の言葉通り待とうとして、その間もなく
学園の方から……
ロールスロイスが。
『……なんですかアレ。』
「生徒会の公用車だよ。」
絶対この学園金の使い道間違ってるよ。
『……』
こう……、ね。アフリカの恵まれない子供たちに寄付とかさぁ。
「悠紀仁と二人っきりじゃ無いけど、しょうがない。」
……こっちはごめんだ。
あの生徒会室前廊下での事件があってから、なるべく近寄らない――と(早くも無駄になりそうな気がする)誓いを立てているんだから。
まぁしょがない。せっかく来てくれたんだし。
どのみち学園に帰るんだから、乗せてもらおう。
「悠紀仁、眼鏡。
・・・・外して?」
車に乗り込むや否や……
黒い方が顔を出した。あーやっぱりあなたは策略たっぷりに心の底から楽しそうに黒笑湛えてるほうが似合いますね。
「僕と二人で居るときは、眼鏡・・・・してちゃダメだからね。」
別にバレてる相手に隠す必要もないか。
微かに汗ばんだ頭皮に数時間ぶりに冷房の利いた冷たい風が通る誘惑に負けたと言えばそうなる。
髪の毛に指を差し込んで軽くとめてただけのピンを外して眼鏡とカツラを取った。
・・・・ら、目の前の奈緒先輩がびっくりしてる。
目を見開いて。
……カツラ?
余計な事パートA
「……髪の毛も?」
『……みたいですねぇ。』
他人事で済まそうとする俺。
まぁそれで流してくれるはずもなく。
「うん。悠紀仁にすごい合ってるね。その髪の毛、僕すごい好きだな。
……二人っきりの時はカツラも取ってね。……ね?」
さっきから見え隠れする黒い先輩が
恐い
((((;゚д゚)))ガクガクブルブル
こんなチラリズムお断りです。
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