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極楽蝶華

 



「……そうだけど?
俺の家の家玉だよ。名字にも【琉】って入ってんだろ。
何か文句あんのか?」

「それ、何でわざわざ蝶々に入れてんの?
……知ってて、やってんだろ?」

「……だったら何かテメェに悪いことでもあんのかよ。テメェの所有物じゃねぇだろ。まだ。」



『……そうだよレオ。蝶々のモチーフなんてそこらにあんじゃん。いっぱい。
第一レオも蝶々好きだろ?バイクにもペイントしてあるじゃん。』

「……獅子緒、どうやらテメェもやってるみたいだな。あ?」

「……まぁ、アンタだけのじゃ無い、……ッてーのは俺も賛成でね。」




……なんだか気まずい雰囲気……。


『そ……そーだ俺電話かけて聞こう!!』


レオの手からケータイを引ったくって、自分のケータイも片手に呼び出した電話帳の番号を入力した。



――プルルルル――


……お願いだ。和希、出てくれ!!



この果てしなく気まずい空気から俺を一時トリップさせてくれ!!


――プルルル……ッン――「はい、もしもし……滝村ですが……どなたですか?」

和希
キタ━━(゚∀゚≡゚∀゚)━━!!

ありがとう!!いくら礼を言っても足りないよ!!


『あ、俺俺!!悠紀仁!!』

「……悠紀仁?マジでか?お前、いきなり何処行ったんだよ!!
皆心配してたんだぞ?!」

『あ、悪ぃ悪ぃ……ちょっと家の都合で……ッてな、何?!わ!!』


バッ、と横からケータイを引ったくられる。
その暴挙の主は、勿論コイツ。


『すぐッ……テメ、今話ちゅ……』


「あーもしもし話代わりました。」


俺の顔につっかい棒みたいに腕を突っ張ってそのまま向かいに腰掛ける。


「あ?
うん。そー。これ、俺のケータイ。」


ニヤニヤしながら和希と会話する俊。


つーかさ、電話の相手俺の友達なんですけど。
しかも、結構久し振りなんですけど。


……どうせ聞く耳持っちゃくれないんだろうね君は!!

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あきゅろす。
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