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極楽蝶華

 

〜エピソード4〜



中学3年になって
クラス変わってスグに、やたらと話し掛けて来てくれる娘が出来た。

長谷山さん。

少しハデ目の娘だったけど、長谷山さんの友達たちも少しずつ仲良くしてくれるようになって。

俺の友達とも一緒に、みんなでカラオケとか行ったり族の友人紹介したりしてたくさん遊んですごい楽しかった。

そんなある日
掃除の時間、(何で掃除って給食食ってスグにやるんだろうね。)雑巾丸めたボールと箒でホッケーして騒いでた時。

つかつかと俺に歩み寄る長谷山さん&その友達(3人)。
いきなり平手打ち。

口の中と唇が切れて、口から血を流しながら茫然自失でしばらく突っ立っていた。


「な……お前、悠紀仁の顔に何してんだよ!!」

「お前が手ぇ出して良い造りなんかじゃねぇーだろーが!!」


よく解んないが、微妙に顔の事で馬鹿にされながら友人に引き寄せられた。


「……大丈夫か?!何処切った?!」

『え……く、ちん中……』



俺はパニック状態。




「……ッ、何よッ!!アンタ達も、こいつの入ってる族のヤツラもそうじゃない!!
あたしよりもそいつなんかの事選んで!!」

「馬鹿にしてんじゃないの?!」


ガッ、とつかみ掛かられてガクガク揺すられる。

俺はと言うと、女性に手ぇ上げる訳にもいかないのでされるがまま脳みそをシェイクされていた。


「……男のくせに!!男のくせに!!男のくせに!!

……ッあんたのねッ!!その顔がッ!!大っ嫌いなのよッ!!」


……傷付きましたよ僕ぁ。
えぇ。



まぁ、顔は取り敢えずそんな気に障る事した覚え無いんだけどなぁー……
(´・ω・`)ショボーン


そのまま保健室まで連れていかれて、ほっぺを冷やしながら俯いてると和希が俺を慰めてくれた。


「悠紀仁……その、あいつらが言ってた事……忘れて、くれないか?」

『……アイツラ?』

「長谷山。
……出来るなら、気にしないで俺とまた一緒に居て欲しいんだけど……」



こっちの台詞だよ和希。

あそこまで罵られた俺の顔、「気にするな、忘れろ」と励ましてくれた上これからも友達でいてくれるなんて……何て良いヤツなんだ……


『……俺、和希がそう言ってくれてスゲェ嬉しい……ありがと……』


ちなみにこの後やけに喜んでたな。和希。

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