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極楽蝶華
もてないエピソード
 



〜エピソード1〜



ちっちゃい頃からモテませんでした。

えぇ。


幼稚園のとき、前からちょっと淡い恋心を抱いていた、同じクラスのめぐみちゃんに。


『あーそーぼ。』

「……ヤダ」

『なんで?なんでおれ一緒にあそんでくれないの?』


おれの友達のタクとかあきらは一緒に遊んでるのに。


「ゆきひとくん、みんなとって行っちゃうから嫌い。」

『おれめぐみちゃんのものとったことないよ?』

「ゆきひとくんの顔が1番嫌い。」




……絶句。……子供ってさ、残酷だよね。

幼い俺の心に痛手を残し、初恋は終わった。




〜エピソード2〜



小学生のとき。
8歳くらいのときには、もう俺と口を聞いてくれる女の子はいなくて。

友達は多かったけど、やっぱりイジメは辛い。

触ったらばい菌みたく言われるし、小さいことを拾って帰りの会で名指し指名を受けてネチネチいたぶられたり。
(「今日、藤堂君が廊下を走っていました。そういうことは、いけないと思います。」

「今日、藤堂君が掃除のとき男子と一緒にふざけてました。ちゃんと真面目にやってほしいと思います。」
等。

他に共犯がいても、何故か俺だけ。)

特に、給食のときとか。
あからさまに俺の机から離して班を作る女子。

俺に配膳したがらない係(女子)。


「オイ、何で悠紀仁だけ仲間外れにしてんだよ!!」

『いいよ……智弘。』


ある日その事にさんざん注意してきてくれた俺の友人が怒って。


「だって藤堂君に触ったらあたし達まで頭真っ白になっちゃうもん。」

「ねー!!」


顔を見合わせて、語尾を上げながら声を揃えて睨んでくる。


「ふざけんなよ!!悠紀仁に謝れ!!」

「ヤダ。そんな気持ち悪い髪の毛してる方が悪いんだもん。」
「ねー!!」




その言葉にちょっと涙ぐんでしまった俺は


『……気持ち、悪い?』


必死に泣くのを堪えながら聞き返して。




「泣いても許さないからね?!」

「何で悠紀仁にそんな酷いこと言うんだよ!!」

「悠紀仁に謝れ!」



「何よ!!
春香ちゃんの方がもっと可哀相なんだから!!」

「藤堂君のせいで泣いちゃったんだからね?!」


『……俺の、せい?』



本格的に泣き始めた俺に、横から手が延びた。


「悠紀仁、気にするな。」

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