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極楽蝶華

 



「悠紀仁。くっつきすぎ。」
『に゙ゃ。』



ぐい、と勢いよく剥がされて、奈緒先輩の腕の中に引き寄せられる。

抱きしめられたまま、ソファに腰を降ろした。



「でねー。
去年の12月に見付けたのに、ずーっと……怖くて声かけらんなかったんだって。」

『うわ、可愛い。』


「だよね。俊のくせに。」



『俊サン、そのへん如何デスカね。』

「……うるせぇ。」



「会長、本命には奥手ですね。」

「テメェーだってそうだろ春日。最近全然話聞かねぇぜ?獅子緒だって大人しくなりやがって。」


ぎ、と音を立てて睨み合う3人。


『で……俊君。その相手とはどうなったの?』


何と無く面白い話が聞けそうで、好奇心を出してみる。


「最近、……友達んなって、一緒に遊んだり……飯食ったりするようになった。」

『え……て事はこの学園の人?』

「あぁ。」


ぅをやっぱ面白いことになった!!


『誰?相手男だろ?』


「……聞いてどうする訳?」


『いや、どんな人か気になるから。』


「ヤキモチ?」

『いや何に対してだよそれ。』


何処に妬くのよ。




「なら……名前は、言えない。」

『あそ。ならいいや。』



つまんねぇーの。


「ちなみになァ……
奈緒も、猛も……春日も獅子緒もそいつに惚れてんの。」

『ぅをマジで?!ますます知りてぇ!!』



ホントに誰だよ!!


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