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極楽蝶華
俊の不機嫌の理由




『あの二人っていつもあんな感じなんですか?』

「うん。最近やっと昔みたいに戻って来てね。」

『……最近?じゃあ、昔みたいに戻る前はどんな感じだったんですか?』


あんな様子の二人しか見たこと無いから想像付かない。


「何かねぇー……俊の方は、周りに対してギャンギャン言うのは取り敢えず、僕や猛にまで当たったり……かなり荒れてたなぁ。
学校にも全然来てなかったし。
猛も自分の片割れがそんな調子だから何となくイライラしたり、かと思うと無口になって暗ぁく陰気に黙り込んでジメジメしたり。」


『ちなみにそれっていつ頃の話ですか?』

「去年の12月……長期休暇の最中から、かなぁ。」


うわぁ……嫌な符号。

こんなとこイコールで結ばないで欲しかったなぁ……。

あれですよね……時期的に、……被ってない?



「でねぇ、その理由が笑っちゃうんだよ。
最近聞いたんだけどさぁ……一目惚れした相手に首ったけで、追いかけ回したり調べたり……その子の事しか考えられなかったんだって。」


 




『……それが上手く行かなくて、当たり散らしてた……と?』

「うん。まぁ要約するとそんな感じ。」


いやぁ良かったよ俺が投げ飛ばした所為じゃなくて!!

思わず俊の八つ当たりの被害者達のご冥福をお祈りするところだった!!



く、く、く、と


何かを堪えるような声に目を向けてみると

横で、レオと不動が手で口元を覆って笑いを堪えている。



『……ッ……ぶふっ!!
ダセェッ……俊、ダセッ……!』


俺も思わず吹き出してしまった。


「あ?……何がだ?」


口論を一旦止めて、俊が少し不機嫌そうにこちらを見てくる。

『おまっ……お前、八つ当たり……やつあたr)yz』


舌噛んだ;


『ぷっ……くくくく……!!』

「……何の話だ?」

「ホラ、俊が一目惚れした相手追っ掛け回してうまくいかなくて僕らに当たり散らしてた経緯を話してみたの。」

にっこりと悪びれもなく言ってのける奈緒。


俊の唇の端が引き攣って、切れ長の目が見開かれた。

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