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極楽蝶華
人の印象
【だっからよォー、俺マジでヤッたんだって。――――ちゃんとォー。】


廊下まで聞こえる、大声の下品な話題。


『あ、いたいた。
本宮さぁーん。』


教室の入口から顔を覗かせ少し大きめの声を出す。


「ねぇ……ユウが怪我させかけた人って、本宮雄司?(ユウジ)」

『下の名前まで知らないけど……本宮さんだよ。
何、知り合い?』


「……気をつけてね。何回かぶつかったけど、いい人じゃない。」

『そなの?』



ふぅーん。

まぁ、人は第一印象じゃ計り知れないしね。



「でさ、マジスゲェー気持ちよか……あれ、ユウちゃぁーん?!何々、俺にぃ、なんか用?!」



うわ、さっきの下品な話題の主アナタですか。



こりゃ確かにレオの方が正しいかもな。


『あー……どーも。
本宮さん、身体平気ですか?何処か痛くなったりしてません?』


でもまぁ、怪我させかけたのは事実だし。

いちぉ俺の事心配してくれたりもしたし、ここはとりあえず。


「心配してくれてたの??ヤッベェーユウちゃん超優しくね??」


『はぁ……。』


手を握られて、それを撫で回された。


「ねぇねぇ、今日暇?俺の部屋来ない?いいモン見せてやるからさぁ。」

『あー……ちょっと先約があるので。』


肩に回された腕が少し嫌な感じ。


「……先約って、何?俺の断る程のモンな訳?」


……あ、分かった。

俺、この人の考え方嫌いだ。


『友達と、遊ぶ約束です。
本宮さん、身体どうにもなってないみたいですし……俺もうこれで帰りますね。』


レオの袖を引っ張ろうとして、その手を掴まれた。


「何、もう行くの?
俺、ホントは今朝ので怪我してて、まだ痛いっつったらどうする?
許してやるからさ、俺の部屋来いって。」

『……離してくれませんか。』


言った途端、腕に指が食い込む。


『いッ……』
「なぁ、俺の部屋来いっつってんじゃん。
痛い思いさせねぇから……ッ?!」

バシッ



本宮の腕を思い切り振り払ったその手は、自分の後ろから延びていた。


「……本宮、触んな。ユウが嫌がってる。」

「は??獅子緒??
……何。二人知り合いな訳?」

『……友達です。』



いいからさ、もういい加減行かせてくれないかな。

俺、ご飯食べたいんだよね。そろそろ。


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