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極楽蝶華
ここどこ?
 




目を開けると、どっかの談話室。


でかい椅子に腰掛けて、膝の上に俺を乗せて背中を撫でてくれてる。




ちなみにこの学校各階に一つ談話室あるよ。

寮みたいに本は無いけど、ドリンクスタンドは置いてある。



金の無駄だよね。


学生なら教室内でくっちゃべればいいと思う。


普通に。



『……どこ。ここ。』



「3年理数系の教室のある階。授業さっき終わったケド、もう行く?」

『うん。』



膝から下りて、床にそっと降り立つ。

短いけど睡眠を摂ったから、少し違う。

よし、いけるかも。



『レオ、腕貸して。』

「ハイ。」



捕まり歩きなら何とか出来る。

『おしゃ。ゆっくり行くぞ。』

「何で。抱っこしてったげるよ?」

『あのな、それじゃ俺が恥ずかしいだろ。』




お姫様抱っこ、だなんて。



あの俺様がHRなんかに出るとは思えないが、運悪く俊にでも見つかったら何言われるか分かんねぇし。
(馬鹿にされる、笑われる、etc……)



おぉ、この【etc】の部分怖いよ。


写メられた揚げ句
「持ち運びサイズ」
って末代末までからかわれたらたまんない。


てか絶対言われると思うー。


『ねぇ、なんかさ、異様に人多くない?』


遠巻きに伺ってくる人入れると、こっち見てる奴だけでかなりの人数になると思われ。


「多分ね……見に来たんだよ。ウザイなら散らそうか?」

『いや、いいよ。陰口は慣れてるし。
お前も大変だな。』



「……7割方俺じゃないと思うんだけどなぁー……。」


確かにそれは正解だったが、性格には圭介の考えてるように
【悠紀仁(の寝顔)を見に来た】奴では無く、


まぁ……それも大分居るが、てか、それが理由で来た方沢山いらっしゃいますが

皆さんの注目すべきは
【あの獅子緒がニコニコ上機嫌で誰かを大切そうに扱っている】
と言うことだった。



『?そなの?
ま、いいや。それよりレオ。もちっと腕下げろ。』

「うん、分かった。」



嬉しそうに、腰に手を回して支える。



悠紀仁の死角になる場所から、周囲に向けて思い切り威嚇を放った。


『レオ?何やってんの?
行くよ?』

「あ、ごめんなさい。」



また、満面の笑みで彼のご主人様に向き合う。

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