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極楽蝶華
5
 

大きく振りかぶってぇ――

掌・底・突き━━━━━!!
(´∀`){オープンハンドブローみたいなもんだぉ




こめかみにキレイに入って
はぁーい。
クリーンヒットォォォオオ!!

本日二度目のクリーンヒットにございます。



相手が離れた隙に手ェ振り払ってなんとか逃れられた。


ちっくしょうくすぐったくて力抜けてあんまダメージいかなかったな。
ちぇー。


唾液が付いてるであろう辺りをこれでもかってくらいにゴシゴシと擦り落とした。


「……いってぇ……」


『自業自得だヴォーケ』

吐き捨てるように言って鼻なんか鳴らしてみたり。ふん。


ぼーっと虚ろな目をしてた不動が、いきなり口を開いた。


「名前は?」







『…………はぁ?』



たっぷり3秒は
『何考えてんだコイツ』
が頭をぐるぐる巡ってまた間抜けな声が出てきた。


調べて復讐するつもりかこいつ。

「だから、お前の名前。
……あと、学年クラス。」

一回聞けばわかるわ。

『生っ憎っと!…てめぇに名乗るような名前は持ち合わせてねぇよ。』


第一俺今現在クラスわかんないし。
これ以上話すことも追撃もないのでこめかみ押さえてる不動はほっといて脱衣所に向かった。

―ガラァッ―

デカイ音立てて開けたので、中にいた奴がみんなこっちを見てきた。

ロッカーの前まで行っても視線が追ってくる。

しつこいっつーの。


はいそこのヤツラ。俺のこと見ながら本人の前で影口叩かない。

短パンだけ履いてタオルで頭拭いてる、っつーかなり半端な格好だったけど早速文句を言いに行く。

今俺虫の居所悪いからね!


『なんか文句でもあんのかテメェーラ。』

またなんか赤くなっておろおろして目が泳いで俯いて
「な……何でもないです」
とか言ってる。



根性無ぇのがむかつく。
なんだテメェら。



とりあえず着替えて荷物持って外に出た。


あぁー、外の空気が乾いてて涼しい。



扉を開けた途端に何人か居てすこしびっくり。


むこうもこっちを見て……何でか変な顔をしている。 

「…な、…今の……だろ。……が言ってたの。」
「……絶対そう…よな。マジ…残念…けど……」

後ろから話し声がヒソヒソ聞こえてくる。なんかよく聞こえないけど……


ま た か げ ぐ ち
ですか。

俺の外見について文句あるならこそこそ言わねーで面とむかって言えっつーのこのやろー。

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