極楽蝶華
どうする？
『むっ……無理無理無理無理!!』
「何で?」
『恥いし。無理。ヤダ。』
「じゃあお前自分で取れる?」
ぎゃぼー。
『……それも無理……』
「取らなきゃだろ。だから取ってやるって。」
『……俊は、その……嫌じゃないの?』
「何が。」
『……アレだ。俺の後ろに……うん。
指入れることになるじゃん。』
皆まで言わせんなよ。
「言ったろ。俺お前が好きだ、って。
全然平気っつーかむしろ大歓迎。」
すんなよウェルカム。
「……それとも、俺にされんのは嫌……なのか？」
『そうじゃねぇけど……』
「……他の奴にやらせたくねぇから。
てか、お前が俺にやらせてくんねぇなら他の人間になんてぜってぇに触らせねぇし。」
どんなけ俺様だﾃﾒｪ。
異物感がある深さから言って俺自分の指じゃ届きそうにないんですけど。
『……お願いします。』
背に腹は変えらんねぇ。
挿れたままにしとくわけにもいかねぇし。
汚れ役友人に押し付けるのもどーだか、って気もするが……
……だって自分じゃ無理だ。
俊の膝の上に跨がったまま、後ろから手が回された。
正面から向き合う形で腰を抱き寄せられる。
「……力抜いて。」
『ひっ……ん……』
ぬるぬるしたもんが入って来るのが分かった。
少しずつ、周りを掻き回したり撫でたりしてゆっくりと奥まで進んで来る。
薬がまだ残ってて、一回じゃ足りなくて……
痒かったところに指が当たって、その度上擦った声が漏れた。
『ひぁっ……ぁ、っあ、ん……ふくぅっ……』
その都度、掴んでる俊の肩に爪を立ててしまう。
『……ね……っ、
ま……だ?』
下から顔を見上げて尋ねた。
あぁ、俺今きっと情けない顔してる。
「まだ……見付かんねぇ。
もちっと我慢な。」
腰を支えてた方の手が髪の毛に周り、顔にかかってた前髪を退けておでこにちゅーしてきた。
……オイオイ、なんで嬉しそうなんだよ。
人泣かすのがそんなに楽しいか貴様。
『……ふぇ……ぇうっ……』
ちゅーされんのは気持ち良かったけど、後ろの違和感はスゴイむずむずした。
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