[携帯モード] [URL送信]

極楽蝶華
漁夫の利
□■□■□■□■□■□■


『それはさ、一対一で謝りたいな。』





「……何をされるつもりですか?」



『謝るだけ。悠紀仁が嫌がることはしないよ。
それに、ここでしたらまたぐだぐだになると思うよ?
それは君も望んで無いよね?』




複雑な顔をした後、ぎりぎりの譲歩。


「……何かあったら、私をお呼びください。」



何回も念を押されて、奥の個室に悠紀仁が入って行った。



『じゃ、最初僕ね。』


「ふざけんな。」
「……横暴過ぎやしませんかね、久遠先輩。」



『ここは公平にさ、来た順でいいじゃん。』


「……じゃー俺が一番手だろ。」

「獅子緒、オメェーは最後だよ。」


「何で。」

「色々優遇されすぎだ。」

「半年も前から悠紀仁の傍に居た穴埋め。」



「……言うこと聞くと思ってる訳、俺が。」

「実力行使ならど〜かなぁ?」




『じゃ、行ってきます。』

「「「「あぁっ!!」」」」




まだうるさい4人を置いて、手早くドアを閉めた。




漁夫の利、ってヤツだね。

[*前へ][次へ#]

6/301ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!