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極楽蝶華
SOS!
10時も過ぎた頃


床にへたり込んで耳をくっつけていたドアの向こうにエレベーターの出す柔らかい電子音が響いた。



おしっ、誰か来た!



ドアスコープから外を覗く。せめてあの角曲がってこっちに来てくれ……!


赤い絨毯の先から現れたのは……



奈緒先輩だった。
(「トンネルの向こう側は雪国でした」的に)


……とりあえず背に腹は変えられない。

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