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極楽蝶華
ご、ごほうび……
 




『痛!痛ァ!!い……痛い!!な、なにするんですか悠紀仁さん!』

「うっせー。お前がか、かわいーとか馬鹿なこと言うからだろ!」


何てこった。何で悠紀仁さんは本当のことを言っただけなのに俺にチョップ三連撃なんか喰らわせるんだ。

しかもかなりの本気で放った三発だったぞ。
これがただのお世辞や嘘なら悠紀仁さんが怒るのもしょうがないけど、悠紀仁さんが可愛いのは誰もが認める事実なのに。


『うぅ、悠紀仁さん……
……今日は俺のこと甘やかしてくれるって言ったのにぃ〜……。嘘だったんですかぁ?』

「う、うるさい。
お前が変なこと言うからだろ。今度もまた言ったら予告無しで脳天チョップするからな。」

『う〜、
悠紀仁さぁん、じゃあちゅーは?ご褒美のちゅーは?』

「うるさい!おあずけ!」

『え、そ、そんな……』



ぎゅーはしてもらったけど。確かにぎゅーはしてもらったけど。
この場合ちゅーの方がメインイベントだろ?


『わっ!』

べっ、と首根っこ持って引きはがされた後ろを仰ぐと、兄貴二人が不機嫌MAXで俺のことを見下ろしていた。


「透ぅ〜、俺の前でい〜い根性してんなぁ。
昨日悠紀仁のほっぺちゅーは俺の管理下に置いたからっつわなかったっけか?」

「つーか猛のもんでもねーから。
……とりあえずちょっとこっち来ようか透。」



そんな……!
俺、悠紀仁さんの唇の感触も知らずに死にたくない!

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あきゅろす。
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