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極楽蝶華
着替え
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「……っ、……れないか?」


頬を軽く叩かれて混沌としていた意識がわずかながら覚醒した。


『……、に……』


目の前に高裏さんがいるぅー。


「……よかった。目を覚ましたみたいだな。――今医者を呼んだ。
 じき来るだろうが……このままの格好じゃ身体に悪い。服を用意したから、着替えた方が良い。」


……あー、確かに濡れたシャツが張りついて気持ち悪い。寒いし。


またお世話かけます……


『……ありがとうございます……』

横に置いてくれた服をちら、と確認した。


着替えようとして立ち上がるが……倒れそうになる。

「……!……大丈夫か?!」


ふらつく身体が重力に誘われる寸前、高裏さんが腕を掴んでなんとか自立に引き戻してくれた。


『……スイマセン、俺……立ってらんないみたぃ――なんで、着替える間支えてもらえますか?』


「え?――いや……
 ……わ、分かった。なるべく早く着替えてくれ。」

少しギョッとした顔をした後、オロオロと少し視線を左右に泳がせて、困惑した表情で了承してくれた。



……それほど難しいことを頼んだだろうか。
とりあえずごめんなさい。

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あきゅろす。
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