極楽蝶華
天然で大層な鬼畜。
「も、……もっと、して欲しかったのに、すぐ止めちゃうし……ｯ……恥ずかしいのに、言わなくちゃダメ、って言うし、それも……何度も。
…………さっきも、口にして欲しかったのに、隆也さん舐めたの……わざと外したじゃないですかｯ!!」
『………………え？』
「言うまでしてくれないし、して欲しかったのに、帰ろうとするし……ｯ
今も、もうしないって……ゆった……」
『………………え。』
一瞬、全ての思考回路が止まった。
息をするのも忘れた。
悠紀仁様の吐息だけ、間近で……微かに震えているのがわかる。
……ちょっと待て自分。
聞き間違いは、無いか？自分の都合の良いように解釈してないか？
『……今の話を要約』
「しなくていいですｯ」
言葉半ばで、悠紀仁様の手で口を塞がれてしまった。
そんな、怒ったように睨まれても涙目に上目使いじゃ怖いどころか寧ろ可愛いだけなんですが。
「そ、れが……いじわる、なんですｯ」
……私はただ、失礼なことをしてしまわないように確認を取っていただけなのだが。
そうか、……これはまずかったのか。覚えておこう。
［*前へ］［次へ#］
[戻る]
[小説ﾅﾋﾞ|小説大賞]
無料HPエムペ！
携帯モード]
[
URL送信]
