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極楽蝶華
とことん俺様
 
 

「……っつーか解ってんのか?一番の被害者僕なんだけど。
お前らのとばっちりで悠紀仁に会いに行けないし。……僕仕事終わってるのに。」


「「…………。」」

「ちゃんと聞いてんのか?オイ。」

「ハイ……」

「や、聞いてるってι」


奈緒の顔色を伺いながら


「まぁお前らに言ってもしょうがないもんね?
……ハァ……何が悲しくてこんな夜遅くまでお前らの顔見てなきゃいけないんだろ。」

「…………ハァ。」

「……ホント何が悲しくて……」
 



入力していたデータが揃ったので、書類として必要な文面だけ出力にかける。

プリントが終わるまで奈緒は小休止、だ。
紅茶を抽れるべく給湯室へと向かう。



「……おにぃちゃあーん」

「……ッだよ。」


「腕痛いなぁー。」

「…………。」



「俺怪我してるのにこき使われて可哀相だよねー。
溜めるっつっても俊ほどは仕事サボってないのにぃー。」

「……鎮痛剤も飲んでんだからそんくれぇ平気だろそんくれぇ。
多少の怪我なんざある程度損傷部動かした方が早く治んだよ。」

「うわっ……俺様。」

「……うるせぇ……
口動かしてる暇があんならとっとと文書作成して決定事項事務の方に送れよ。
直接記入が必要なもんは全部引き受けてやってんじゃねぇか。」

「……つかそれが俊の仕事じゃねぇか……?ι」



猛……呆れ顔。

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