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極楽蝶華

  



「なぁ、猛さん足の付け根怪我してんのかな?やっぱ一人で風呂入らない方がいいよな。」



『……大丈夫。もうお前心配しなくて。』

「ん?」



『……俺が……一緒に入ってやるから……平気。』


こうでも言わないと……こいつぜってぇ引き下がんねぇし。


「マジ?
……確かに、兄弟の方が気兼ねしなくていいよな。」

「……うん。」

『だろ……?だから、ホラ、もう帰りな。春日も心配してんだろ。』


果てしなく疲れた。


「あー……そっか。
じゃあもう部屋戻っとくね。
猛さん、遅くに押しかけてごめんね?」

「んーん。悠紀仁ならいつでも歓迎だよ。」

『……今度は俺の部屋にも来いよ。』



「分かった。そのうちまた遊びに行くよ。
じゃ、お休み二人とも。」

『あぁ、お休み。』

「お休み悠紀仁ー。」




ぽてぽて、とドアまで歩いて行き、扉の向こうに消える時にまた手を振っている。

……可愛いなコラ、と

片手を軽く上げて、悠紀仁がまた笑うのを何となく幸せな気分になりながら見送った。

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あきゅろす。
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