極楽蝶華
2
『ホラ本人大丈夫っつってんだから大丈夫なんだよ。
イイコだからやめとけι』
「えー、別に遠慮とかいいですよ?猛さん。
俺自身広いお風呂入りたいですし。」
……しまった。
コイツ素で猛んとこの風呂に興味持ってる。
『いつでも使わせてやるから一人で入れ一人で!!』
「はぁ?
だから、今は猛さんの腕の事だろ?一緒にじゃないと意味無いじゃん。」
「悠紀仁……頼むから、……多分俺、悠紀仁と一緒だとかなり辛いから……」
嬉しい通り越して拷問にしかならねぇだろーな確かにι
それに……日常生活に支障はなさそうだが、やっぱ重いもんとか持ってねぇし。
いくらなんでも力入れると傷痛むだろうからな。
……で、傷出来てから……アッチの処理してなさそうだし。
つーか出来ねぇだろうからなぁ。
「猛さん、駄目ですよやせ我慢しちゃー。」
「や、腕はもう痛くないし、全然不自由してないから。……ね?ι」
「腕は……?他にどっか痛かったり不自由してるとこあるんですか?」
「ゔ。」
「え、ちょっと他にどこが痛いんですか?!」
「いや、……何でもない、から……」
「もうホント風呂とか一人で無理じゃないですかぁ!!大丈夫じゃ無いでしょ本当は!!」
そんな、惚れてる奴に
【性処理に不自由してます】
なんて言えるわけねぇーだろι
……恋敵ながら悠紀仁のあまりの鈍感さに猛が可哀相になって来た。
「他、どっか痛いんですか?……俺乗っかってて平気ですか?」
「ま、待っ……その辺、触らな……うぁっ、」
やめとけ男の足の付け根(内側寄りを重点的に)触んの!!
「えっ……
痛いんですか?ここ……平気ですか?」
「い、痛くない、痛くない……平気だから……」
押すな揉むな撫でるなそんなトコ。
『悠紀仁、こっち来い。』
「えぅ。」
後ろから腕回して無理矢理引き寄せ。
……猛は顔赤くして、若干前屈み。
……やっぱ反応しちまうよなぁ。悠紀仁にあんな無邪気に可愛くボディタッチされちゃあ。
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