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嵐よ吹き飛ばせ、そして…
そして一人の犠牲から

桂、いやズラで充分だ。


ズラは勢いに負け襖へと吹っ飛んだ。

バキバキと襖が壊れる音。

破片と共にズラは廊下へと転がる。



「みんな立って!窓から外に出るよ!」

皆、理解しているので行動は迅速に進んだ。

先に元親、政宗が窓に飛び出し続き元就、未だ理解できていない幸村を抱えた佐助、最後に私。





そして、背後からは今日二度目の声。


「つかさぁあぁぁぁ、見つけたぜぇえぇえぇ!」

ズラを踏み潰した状態でこちらへバズーカを向け始める土方。


今、ここでぶっ放されたら屋根の上を走ってる佐助たちをも巻き込んでしまう。

食い止めようにも方法などなく、万事休すかと噛み締めるが。





踏み潰されていたズラが顔をあげた。


「つかさ!何を背負ったかは知らないがそれは遣り遂げなければならないのだろう!

私がこいつらを食い止める!その間に、逃げるのだ!!」



いつもとは違う覇気を含んだズラの叫び。






ズラの腕が持ち上がり、手の平に持つものは球体の爆弾。


















―――――――まさか・・・!





「――――・・・貴様と共に逃げる時は楽しかったぞ。さらばだ」















目の前の土方、桂が光に包まれ。

次の刹那、爆音と熱風が私を窓の外へと追いやった。



今度は受身を取り、気を失うなどは無かったが爆発により破壊された隠れ家。


爆煙が吹き上がり桂の生死を確認できない。






桂は大丈夫だろうか。

あの近距離で爆発したのだ、

まず助からない・・・。





助かったとしても―――・・・









「つかさちゃん!早く!」


佐助が焦る声で私を呼ぶ。

我に返り、今一番やらなければならないことを思い出す。



"私は佐助たちと共に、ターミナルへと向かわなければならない"




桂は最後になんといった?





アデランスか?



禿げちゃうZE☆か?











違うだろ?

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あきゅろす。
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