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嵐よ吹き飛ばせ、そして…
幕開け音で
「この世界に着いたときすぐに神主っぽい服装着た人に出会ってさ」

佐助は語る。






この世界に着いたとき、己等は若返っており持っていたはずの武器等は懐にはなくどうすればいいのか相当困っていたという。




けれどもまるで探し当てられたかのようにそこに神主のような神に仕える衣類を着た男がやってきたらしい。



そして、一瞥した後に――











『お主等、元の世界に戻りたいであろう。戻る方法はある。

・・・この世界に生まれた者と共にあそこに聳え立つ塔―――ターミナルへと赴くのだ。

あそこは竜穴、生命エネルギーが一際強く集る場、竜穴から生気を与えられ育った

この世界の者が共に行くことにより竜穴の力を汲み上げ身に纏わせ、この世界の生気を

持たぬお主等へ触れれば反発しあい合間に元の世界が続く道が開くであろう』





言っている内容の仕組みはわからないが、

つまり異端である己等の気とこの世界で生まれ育った者の気をぶつけることにより

違う気同士が反発することでその場の空間に元の世界へと戻る道(?)が


完成する、というものらしいのだ。







その話を聞いて私はまず訴えたかった。


「・・・その神主に連れてって貰えばよかったじゃん」


この世界の住人ならばその神主でも良いのではないか。

何故わざわざその神主と関連性の無い

ただの通りすがりの綺麗で可憐な乙女が巻き込まれなくてはならないのか。




「その話聞いてすぐにつれてけっていったんだぜ」


隣の政宗が眉間に皺を寄せている。

が、子供の姿なのでちょっと可愛く見える。


政宗に続き、元親が話す。

「けどよ、しばらくぼーっとした後に

『そろそろクリスタルの天気予報が始まる時間じゃ、すまぬが他をあたれ』

とか言い逃げやがったんだ!」


元親が言い終わると今度は元就が口を開く。

佐助を睨みつけながら。


「捕まえれば良いものをどこかの誰かがそれに呆けていたせいで逃がしてしまったしな」


佐助は視線を斜め上に逸らし苦笑をするのみ。


幸村はその"誰か"が佐助の事を言っているのだとわかり頬を赤くし怒り出す。



「佐助は悪くないぞ!それに戻り方を教えてもらったご恩を徒で返すなど卑劣極まりない!」

「ふん、教えてもらっただと?

貴様はこうは考えないのか?

『こやつがこの世界につれて来た犯人ではないか』と」

「Stop!なら戻り方を教えるのになんの損得がある?」



確かに政宗の言うとおりだ。


場を一度冷ますために手でパンパンと叩く。

「もう少し落ち着いて話をしようって」


それにより全員が私へと視線を注ぐ。

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