[携帯モード] [URL送信]

嵐よ吹き飛ばせ、そして…
そして勇者は立ち上がった





















「あれ?おにーたまじゃないっすかー」

「おにーたまいうな」



時が過ぎ、今や騒ぎが収まったターミナルの下。

身体のあちこちに包帯を巻いた坂田 銀時と

陰陽師集団結野衆頭目、結野 晴明がいた。


「で、なんでアンタがここにいんだ?」


「なに、迷い込んできた者たちがどうなったのかをな」

その言葉に銀時は反応する。


「もしかしてつかさが連れてた変なガキどものことか?」

「ん?あぁ・・・会ったのか。して、そのつかさとは?」


目の前で触覚の抜けたハタ皇子がインタビューに怒りをぶつけているのを



見続けながら話が続く。



「俺の知り合いだ。・・・今回の怪奇事件はおにーたんの方が詳しいだろ?」


おにーたん言うな。まあ帰り方を教えたのはわしだからな」



まばゆい光がターミナルを包んだ後、中心にいたはずのつかさ。

そして子供達は跡形も無く消えていた。

残るのはつかさが流した血のみ。



江戸中に指名手配紙が張られているが桂も銀時も誰もつかさの姿を

見かけることは無かった。


真選組も半ば諦めている状態でありたまに万事屋へと事情聴取にやってくる。




「なあ、つかさはどこ行ったかおめぇ知ってんだろ?」

銀時自身も詳しいことなど知らないため追い返している。


ただ、つかさとは昔ちょっとした縁でありあまり会わないが時々思い出してしまう。



いわば大切な者の一人であるのだ。


まだ若いというのに大量殺人犯として彷徨い。

指名手配犯だというのに武器一つ持たない。



今はどこか清々しかったが、出会った頃は暗く寂しそうな瞳で睨みつけていた。




思い出せば思い出すほどつかさが気になって仕方ない。

しかも話によると光る直前に胸に銃弾を喰らっているらしい。




それにより余計、銀時はつかさが気になり毎日ターミナルへと足を運んでいるのだ。

[*前へ][次へ#]

17/19ページ


あきゅろす。
無料HPエムペ!