[携帯モード] [URL送信]

嵐よ吹き飛ばせ、そして…
お前は一人ではないんだ










「―――で、ついたんだけど・・・」


ターミナルにたどり着いたが連絡が回っていたらしく待ち伏せに近い状態である。

目の前で待つのは天人の集団。

人間の集団の次は、天人の集団かよ、と呆れてしまうが銀ちゃんはすでに駆り出して

しまったのでこのメンツでどうにかしなければならない。

「ちょっと難しいよね」

「とういか難しいよ、これ。旦那達だって強くても子供だし限界がある」

子ども扱いするな!と抗議が聞こえてきたが無視。

たとえ子供達を抜かしても武器なしの私達には難しすぎるのだ。

「なんか、時間稼ぎできる事ないかな」

それに道を開ける実践をしなければならない為、別のものにしばらく目移りさせなければならない。




と、考えていた私達の前に止まっている宇宙船の中から馬鹿が降りてきた。

「一体、何の騒ぎかの」

おでこから触覚を一本はやした馬鹿皇子・・・ハタ皇子がそこから降りてきたのだ。

「余は早く動物園に行きたいのじゃ。さっさと道を開けぬか」

今の事態をまったく知らない馬鹿皇子の馬鹿面をみて閃く。

不幸中の幸いだ。

ダッシュでハタ皇子へと走り出し、隙だらけの身体を拘束!

「一歩でも動いてみろ!この馬っ・・・ハタ皇子を殺すぞ!」

と首と触覚を締めつける。

「今、馬鹿と言いかけたであろう!?というか、え、え、何、てか何故に余の触覚まで?」

「うっさい。何か喋ったらこの触覚もぎ取る」

周囲の天人は今や静かに隙をうかがっているが、次第に動き始めるだろう。

誰もが馬鹿だって知っている皇子。そんな奴の命なんかぶっちゃっけそこまで

重要じゃない。人間はともかく天人ならなおさらである。



「―――佐助、今のうちにやるよ」

「了解」

どうすればいいのかわからないが、やるしかない。

とりあえず佐助と対峙してみた。

互いに互いを見るが別に何もおきない。

「つかさちゃん、見つめられると恥ずかしいな〜」

「死ね佐助」

「酷っ」

会話しか生まれない。

どーすればいいのか。

どーしよー。

「つかさ」

元就に呼ばれる。

「その竜穴とやらも気でできているのならば、殺気等を出してみたらどうだ?」

殺気等か。

「なるほど。人間の気を出せば良いのか・・・ってやる気じゃあダメかね?」

「あきらか無理であろうな」

「ですよね〜」

ため息が出る。

「俺達はそういうの故意に出せるけどさーつかさちゃんできる?」

「できたら苦労しません」

そういうなんていうの?日常的に緊迫したのを慣れているわけじゃないし。

どちらかというと潜んでる感じだから争いごとなんてあまりしないし。

故意に、しかも殺気、をだすことなんてできないのだ。

現状態でもまず無理。

[*前へ][次へ#]

14/19ページ


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!