狂い狂わせ狂われた
政宗様と俺5
「そりゃあ、よかった。俺は今、執務で追われてるけどな、終わったら城下町に遊びにいこう」
「まじで!?俺、俺、城から出たことないから、楽しみだ!政宗様、さっさと執務終わらせてくださいね!!」
「おおよ」
つかさの笑顔に輝きが増した。
眩しいぐらいのその笑顔はこの戦国の世に似つかわしくないもので、羨ましくも感じる。
――だからこそ、余計に惹かれていく。
少ない時間の中、つかさの日常を聞いて、こいつは愛されてるなあ、と心の隅で思う。
俺の幼少時代のときとは違い、こいつは愛されている。
そう嫉妬を覚える俺自身を諌めながら嬉しそうに話すつかさに時々言葉を返しながらも、耳を傾けた。
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