「つかさ!こっちに来い!」 両手を広げてつかさを迎え入れる。 つかさも俺の腰に飛びついてきて嬉しそうにきゃっきゃっと騒いでいる。 ―――これが・・・女だったら、なあ。 「こらつかさ!泥まみれの身体で政宗様に抱きつくんじゃあない!」 正確な歳は知らないが、性格がbaby(赤ん坊)みたいだ。 顔もまだ幼さが残っていて可愛い。 ふさふさとしたこの黒髪も触り心地が良い。 にっこりとhappy(幸せ)な笑顔を浮かべている表情がとてつもなく嬉しい。 弟が―――――・・・できたみたいだ。 過去のかすれた記憶に残る、今にも泣き出しそうな・・・。 「――問題ない。つかさ、奥州には慣れたか?」 過去は過去だ。 もう終わった。 つかさは小次郎じゃあない。 小次郎と同じにはしない。 小次郎と同じ目には、もう、あわせない。 俺は未だ抱きつくつかさのふさふさの髪をくしゃりと撫でて問いかけた。 「うん。みんな、俺のこと嫌がらないし・・・、うん、楽しいし、嬉しい!」 この元気を分け与えるような笑顔、人を嫌わない態度と不思議と人を惹きつける性格。 そんなつかさを誰が嫌がるものか。 そんな事する奴は俺が直々にコテンパンにしてやってるぞ? [*前へ][次へ#] |